アニバーサリーモデルとなる次期iPhone(iPhone 8)では大幅なモデルチェンジが予想されており、ワイヤレス充電対応や端末価格が1000ドル(約11万3000円)超えなど、すでにさまざまな憶測が飛び交っている。発売日が近づくほど憶測の信ぴょう性が増しているが、このほど、セキュリティ面の強化についての情報が飛び出してきた。Bloombergの報道によれば、次期iPhoneでは3Dカメラによる顔認証機能を搭載する可能性がある。これによりユーザーは顔のスキャンによって、ログイン、決済認証、安全なアプリ起動が実行できるとのこと。
3Dカメラによる顔認証機能の搭載については、2月にAppleがイスラエルの新興企業RealFaceを買収したときから噂されていた。その後も、AppleはLG傘下で電子部品を製造するLG Innotekと共同で、世界初の顔認識対応の3Dカメラを次期iPhoneに搭載するために取り組んでいるとする報道があった。
Appleの存在認識に関する新しい特許技術が使われる可能性も指摘されている。この特許では、コンピューティングデバイスがスリープモードの間に、ユーザーをカメラで認識。ユーザーがそのコンピューティングデバイスに近づくと自動的にアクティブになる。肌の色、顔、動きからユーザーの認証および、これからデバイスを使おうとしているかを判定するとのこと。ただし、この特許文書に使われている画像は、デスクトップコンピューターのもので、カメラの前で静止していないことも多いモバイルデバイスではデスクトップコンピューターと比較して画像認識が難しいことから、同特許技術がiPhoneに活用されるとは限らない。また、Appleでは新技術を開発しても、それが実際の製品にまったく使われないことがよくある。
AppleはiPhone 5sよりTouch IDの採用で煩雑でセキュリティ面でも不十分なパスワード入力からiPhoneユーザーを開放した。3Dカメラによる顔認証機能が実装されれば、今度はTouch IDすら必要なくなり、iPhoneの使い勝手がさらに向上することは間違いない。(編集担当:久保田雄城)