楽天がLIFULLと民泊事業に参入を発表

2017年07月15日 08:18

24.楽天がLIFULLと民泊事業に参入を発表

楽天が不動産情報検索サイト「ホームズ」を運営のLIFULLと共同で民泊事業に参入すると発表。民泊新法に基づいた合法民泊が加速することで、日本の宿泊施設不足解消が緩和されることを期待したい。

楽天<4755>が不動産情報検索サイト「ホームズ」を運営のLIFULL<2120>と共同で民泊事業に参入すると発表した。

楽天とLIFULLは共同出資するRAKUTEN LIFULL STAY PTE.LTD.(楽天51%、LIFULL49%)の子会社として、楽天LIFULL STAY株式会社を設立。今後は同社を通じ国内の民泊事業に参入することとなる。

楽天LIFULL STAYは、先日成立した住宅宿泊事業法(「民泊新法」)に基づき、住宅宿泊仲介業者として観光庁長官の登録を受けて事業展開を予定。同事業を展開のために、“民泊施設を提供したい人”と“利用したい人”をインターネットを通じて結びつける宿泊仲介サービス(仮称:Vacation Stay)を構築。空き家や空き部屋といった遊休資産の所有者及び旅行者に対し、宿泊施設選択に新たな選択肢を提供する。

約9000万人にものぼる楽天会員を有している楽天と、約800万件の住宅情報を掲載の大手住宅情報サイト「ホームズ」を運営のLIFULLが共同で民泊事業を展開することで、個人が運営することが多く法的な問題も指摘されるケースの多かった従来型の民泊とは異なり、事業会社が展開の民泊事業において、一気にシェアの獲得を目指している。

訪日外国人観光客の増加で宿泊施設の不足が指摘されている中、東京オリンピックの開催で更に宿泊施設の不足は深刻化する可能性がある。既に民泊が利用されているが、法的にグレーな状況の物件が多数であり、民泊新法が制定されたという背景がある。

既に楽天トラベルを始め個人ユーザーを抱えている楽天と、物件情報を抱えているLIFULLが共同で民泊事業を展開することで、両社の民泊事業は一気に立ち上がり民泊市場のシェアを獲得する可能性がある。法的にグレーな面が指摘されていた日本の民泊であるが、今後民泊新法に基づいた合法民泊の普及が加速することで、日本の宿泊施設不足解消及び民泊市場の活性化がなされることを期待したい。(編集担当:久保田雄城)