民進党の菅直人最高顧問(元総理)は、民進党を立て直すには、政策において、立場を鮮明にする必要があるとするとともに、中でも「原発政策」については、原発関連の労組に気兼ねするのではなく、はっきり「原発ゼロ」「脱原発」を打ち出す決断をすることだと、これまでの主張を改めて19日のブログでも強く発信した。
菅最高顧問は「福島原発事故から6年、ドイツのメルケル政権がまず2022年までの脱原発を決めた。そしてアジアでも台湾、韓国で、選挙で選ばれた新大統領が脱原発を決めた」と紹介。
一方で「日本では事故から6年の間に4度の国政選挙があったが、原発の是非が中心的争点にならず、安倍政権はなし崩し的に原発維持、推進にかじを切っている」と逆方向に突っ走っていることを指摘。
そのうえで菅最高顧問は「次期国政選挙で原発の是非を最大の争点にしたい」とし「そのためには民進党が原発ゼロを明確に公約に掲げることが必要だ」としている。
菅最高顧問は「現在、党内で議論が進んでいるが、原発を使う企業と作る企業に関連する労組出身の議員が激しく抵抗している」とし「原発の是非は、国民全体の意思が重要で、関係業界の短期的利益から判断するべき問題ではない。これでは安倍自民党政権と何ら変わらない」と立ち位置を明確に示す必要を強調している。
菅最高顧問は「小泉純一郎元総理から連合に気兼ねして原発ゼロを公約しないために、民進党は一般国民の票500万票を失っている、とよく言われる。私もその通りだと思う。梅原猛さんは原発事故を文明災と言われた。原発関連業界の短期的利益のために原発を再稼働することを国民の多くは反対している」と自らの視点が、自民に対峙できる立ち位置だと党内に呼びかけている。(編集担当:森高龍二)