納豆+ハーフ゛て゛驚きの消臭効果 ハウス食品・龍谷大学共同開発

2017年08月01日 10:11

画.域包括ケアシステムのICT化を推進 初の保険適用アフ_リ活用の情報共有サーヒ_ス開始へ

龍谷大学農学部は、「納豆とスパイス」という研究で、レモングラスが、納豆の味を損ねずに独特の臭いを緩和する事を発見し、製品化へのアイデアを発案した。

 近年、香辛料(スパイス及びハーブ)に含まれる機能性成分に注目が集まっている。古くは風味の劣化や腐敗防止など、食品の価値を保存する役割を担ってきたが、現代では高抗酸化作用やがん発症抑制機能成分などの生体調節機能を促進する成分を多く含むことや、味覚や嗅覚を通した適度な刺激として香辛料はワールドワイドに愛されている。

 そんな中、龍谷大学農学部は食品大手のハウス食品株式会社の協力を得て「スパイスを使用した製品開発プロジェクト」を進めており、学生の自由な発想によりスパイスを利用した新たな製品開発をめざして、理論と実践をつなぐ取り組みを行っていた。

 特筆すべきは「納豆とスパイス」という研究で、スパイスの成分分析や製品の試作を繰り返すなかで、タイ料理などで使われる香辛料の「レモングラス」というハーブが、納豆の味を損ねずに独特の臭いを緩和する事を発見し、製品化へのアイデアに向けた発案を行った。

 栄養価が高く、保存が効きく日本の健康食として、日本人はももちろん、外国人にもその味が親しまれてきた納豆だが、その独特な臭いに不快感を感じた経験は誰しもあるだろう。近年では、様々なスパイスを活用した納豆料理に関する様々なレシピが発案されており、味覚的な観点からもスパイスとの親和性が高いことが認知され始めてきている。 一方で、レモングラスといえば、一般的にその香りを虫が嫌うことで知られており、レモンのようなすっきりとした香りは、眠気を覚まし、リフレッシュ効果があるといわれ、メンタルヘルスにも効果的なハーブとして知られている。

 今回の共同開発プロジェクトは、学生を主体として、それにハウス食品が技術やノウハウを提供するカタチであったが、上記の研究以外にも様々な成果を生み出したようだ。ベジタリアンでも食べられる動物性素材を使わないドレッシング「ベジタリアンドレッシング」や香辛料の防虫効果と揮発性を利用したお香「防虫効果のあるお香」3大アレルゲン不使用で健康志向に応えるヘルシーで美味しいアイス「甘酒アイス」など意欲的かつ実現可能な研究も多い。

 なかには奇抜なアイデアもあるが、学生の持つ自由で柔軟な発想から発現したアイデアはすぐにでも商品化が可能なものも多い、とハウス食品の担当者は語る。今回はスパイスをテーマに、多角的なアプローチを試みたが、その大胆な姿勢をぜひ社会に出て実践し、ものづくりへ貢献してほしいものだ。(編集担当:久保田雄城)