弁護士ら獣医学部認定に疑義を提起

2017年08月31日 06:38

 法律家の視点から学校法人加計学園問題を追及している法律家ネットワーク代表の梓澤和幸、中川重徳両弁護士は30日、民進党の加計疑惑調査チーム会合に出席し、それぞれ国家戦略特区での獣医学部認定に疑義を提起した。「このまま文科大臣が設置認可すれば、違法とならざるを得ない」とも述べた

 梓澤弁護士は「石破4要件が満たされていないのに認定された」との認識を示し「満たさない中での認定は、内閣法に違反する可能性があり、加計学園の獣医学部新設の国家戦略特区法による認定は無効との疑義が生じる」とした。

 また中川弁護士は「医学部、獣医学部、歯学部、船員学部の新設を文科省告示で禁止している(目的は)国民の健康・安全に関わり、多額の公的援助が投じられ、学生負担も大きく、乱立による質の低下の弊害が特に大きいからだ」としたうえで「例外が許されるかどうかは厳格にチェックされなくてはならない。それが法律的な考え方」。

 その視点からみても「2015年閣議決定の石破4要件を満たしているかどうかの議論が行われた形跡がない。手続きにも瑕疵があり、公平性が担保されているといえない」と指摘。「このまま文科大臣が設置認可すれば、違法とならざるを得ない」と述べた。(編集担当:森高龍二)