原発、各党の考え スタンスの違い鮮明に

2017年10月16日 08:18

 衆議院議員選挙を22日に控え、選挙運動中の8党の政策担当責任者ら幹部8人が15日、NHK番組に出演し、憲法9条を含む改憲への考えや原発政策、消費税を柱に討論した。

 このうち、原発について、自民は「原発依存度を下げていく。新増設は想定していない」とし、公明は原発最長稼働60年を徹底し「原発ゼロを目指す」。希望は「2030年にゼロ」。共産は「原発ゼロ」。立憲民主は「原発ゼロへ工程表を示す」。維新は「電力市場からの原発フェードアウトを図る」。社民は「2020年代の早い時期の原発ゼロ」。こころは「エネルギーベストミックスで原発は20%前後に」と答えた。

 自民党の岸田文雄政調会長は「安全性を最優先とすることを前提に、原発依存度をできるだけ下げていく」とし「再生可能エネルギーや省エネのための技術開発にしっかり取り組む。電力の安定供給、地球温暖化、経済への影響など考えて取り組んでいく。党としては原発の新増設は想定していない」と語った。

 希望の党の選挙公約担当・後藤祐一前衆議院議員は「2030年までに原発ゼロを達成したい。再生可能エネルギーの割合を30%まで引き上げる。省エネの徹底でエコ社会をつくっていく。原発ゼロへ与野党の合意を図り、憲法にも原発ゼロを位置付けることを検討したい」とした。

 公明党の石田祝稔政調会長は「マニフェストにも原発新設は認めないとしている。徹底した省エネと再生可能エネルギーの導入を進める。原発ゼロを目指す。原発は稼働から40年、そして1回のみ延長が認められた場合に20年。これをしっかりやっていきたい」と新設を認めず、最長でも60年稼働で廃炉にするルール厳守への取り組みを語った。

 日本共産党の笠井亮政策委員長は「原発再稼働に国民の過半数は反対している。福島第一原発事故から6年半経ったが、今も6万8000人が避難生活をされている。原発稼働ゼロでも電気は足りていることは証明されており、動かせば核のゴミが出る。また原発程コストの高いものはないということも証明された」と指摘。「原発ゼロ、そして再生可能エネルギーで電力の4割をめざす」とした。

 立憲民主党の福山哲郎幹事長は「安倍政権は2030年の電力比率で原発を22%としているが、これは東日本大震災時の比率と変わらない。非常に残念だ」と指摘。再生可能エネルギーが増えていることを示したうえで「世界は原発ゼロへの競争に入っている。これは成長戦略のひとつにもなる」とし「我々は原発ゼロへの工程表を国民に示す」と答えた。

 日本維新の会の浅田均政調会長は「脱原発依存態勢の構築による、原発フェードアウトを提唱している。また原発再稼働には再稼働責任法として5本を提案している。特に使用済み核燃料の最終処分場をどうするのか」など目途が立っていない最終処分場問題への重要性を指摘した。

 社会民主党の吉川元政審会長は「2020年代のできるだけ早い時期に原発ゼロ社会をつくりたいと思っている。安全性が最優先といわれるが、原子力規制委員会の方は『安全性を保障しているわけではない。安全基準に合っているかどうかを調べている』と言っており、また世界最高の基準というが、誰が世界最高というお墨付きを与えたのか。自らが言っているだけだ。実際の世界の基準からも、日本の方が緩いところがたくさんある」と問題視した。

 日本のこころの中野正志代表は「原発は安全を確保することが大事だが、エネルギーのベストミックスを考えれば、原発は電力の20%を基本にしながら、地球温暖化を考えていくべき」と述べた。(編集担当:森高龍二)