民進の前原代表、辞意表明も即刻にはする気なし

2017年10月28日 06:42

 民進党の前原誠司代表は27日開いた両院議員総会で衆議院議員選挙の結果を受け「政治は結果責任と思っている。先の決断は正しかったと言えない」と認め「一定の方向性を定めたうえで、代表を辞任させて頂きたい」と辞意を表明したものの、即刻辞任することは避けた。

 前原代表は一定の方向性については「再来年の統一地方選挙、参議院選挙を考えると、一強多弱をどうやって壊していくかという責務があると思っている」などと述べ「責任をとるべき人間がすべてを決めるなという意見があると思うが、特別国会を前に、一定の方向性を決めたうえで、辞任し、新たな執行部の下でスタートを切って頂くことが大事だと思っている」と強調した。

 前原代表は冒頭に「民進党公認を取り消し、希望の党に合流する方針を決めたが、公認を得られなかった人が出たこと、努力するとしたことが叶わなかったことをお詫びする」と陳謝した。また「小池新党(希望の党)との合流において、ボタンの掛け違いもいくつかあった。選挙結果への責任は痛切に感じている」などと述べた。

 野党第1党の代表として、自公対民進・共産・社民・自由の野党4党と市民連合の小選挙区での構図を公示直前にぶち壊し、自民党を救う失策を行った前原代表だが、前原氏自身は「野党共闘を仮にしていたとしても、一部の地域を除いて惨憺たる結果になっていたのは間違いない」などと両院議員総会で述べた。

 しかし、自民党のベテラン議員の山本一太参議院議員は「野党共闘(野党統一候補)が実現していたら、自民党は(少なく見積もっても)50~60議席を失っていた。各小選挙区の開票結果を分析すれば一目瞭然」と明確にブログに書き込んでいる。「敵失に助けられた面が多い」とも。最大失策をした以上、即刻辞任し、新代表の下で党運営の在り方を決めるのが筋だ、との見方もある。(編集担当:森高龍二)