希望の党 国会議員代表選に玉木、大串の両氏

2017年11月10日 06:09

 希望の党の国会議員代表を決める代表選挙立候補受付が8日行われ、玉木雄一郎衆院議員と大串博衆院議員の一騎打ちとなった。代表選挙は10日実施され、同日に決まる。

 安全保障、特に安保法制を巡っては両候補の間に考え方の違いが鮮明になっており、玉木氏は「違憲の疑いのある部分が残っている」としながらも「廃止や白紙化といっても、すでに既存の法律に溶け込む形で改正されている」とした。そのうえで「存立危機事態の3要件で、もう少し従来の憲法解釈に合致するよう具体的な条文改正を提案する」と語り、基本的には、安保法制は容認している。

 一方、大串氏は「安保法制は容認していない」としたうえで「現実的な外交安全政策をとっていく」と述べた。大串氏は立憲民主党、民進党との統一会派結成に前向きな姿勢。

 両氏の考えの違いでは、憲法9条改正についても、玉木氏は「しっかり議論すればいい」とした。ただ安倍晋三自民党総裁が提案した憲法9条1項、2項をそのまま残し、自衛隊を書き込む考えには「論理的整合性を含め疑問」とした。また「自衛権の範囲に縛りをかける制約を明記する考えがあっていい」と提起した。一方、大串氏は「9条改正は、今は不要」と改正の必要性はないとの考えを明確にした。

 安保法制や憲法9条改正に対する考えの違いから、両氏のうち、誰が代表に就くかで希望の党の野党連携枠組みにも方向性に違いが出てきそうだ。(編集担当:森高龍二)