15日、政府観光局は10月分の訪日外客数の推計値を公表。10月の訪日外客は259.5万人で前年同月比21.5%の高い伸び。1~10月の総数は2379万人で過去最高の昨年年間2404人を11月上旬には超える、年間2800万人越えの見込み
11月15日、日本政府観光局(JNTO)は10月分の訪日外客数の推計値を発表した。10月分の訪日外客数の推計値は2,595,200人で月間人数としては過去最高を記録した。前年同月の2,135,904人と比べ459,296人の増加、増加率で21.5%と高い伸び率であった。本年2017年になってからは全ての月において200万人を超えており、前年同月比は1月が24.0%、2月7.6%、3月9.8%、4月23.9%、5月21.2%、6月18.2%、7月16.8%、8月20.9%、9月18.9%、10月が21.5%と全ての月で前年同月を大きく上回っている。
1月から10月までの伸び率の平均は18.3%と20%に近づく高い伸びを記録している。昨年16年の1月から10月までの累計は2011万人であったが、本年17年の同累計は2379万人で、これは昨年の年間累計2404万人に近づくもので、11月4日には昨年の累計数を超えたと推計されている。毎日新聞によれば観光庁の田村昭比古長官は記者会見で「(本年の年間総数は)2800万人に達するだろう」という見通しを示した。
10月に大きな伸びとなった要因についてJNTOの記者発表資料では「(東アジアにおいて)昨年9月にあった祝日が10月に動き、例年より長い連休となった」こと、「航空路線の拡充や訪日クルーズの増加」、「訪日旅行プロモーションの効果」が訪日需要を高めた要因としている。
10月分について訪日外客数の国別の構成を見ると中国66.4万人と最も多く、韓国が62.1万人、台湾42.1万人、香港17.1万人と続き、この東アジア4国・地域で全体の72.3%を占めている。このため東アジアの情勢が訪日需要に大きな影響を与えると言える。今回10月は東アジアの連休が大きく結果に影響した。昨年からの伸び率を見るとロシアが43.9%と目立って高くなっており、次いで韓国の38.1%、ベトナムの31.6%、中国31.1%の順となっている。ロシアが目立って高い伸びを示した背景は査証要件の緩和が行われた影響と見られている。
増加傾向で目立った動きはロシアの他に、香港が10月分までの累計185.1万人(累計前年比23.7%)、インドネシア同27.1万人(同30.3%)ベトナム同26.4万人(同30.5%)となっており、10月までの累計で昨年の年間累計を超え過去最高を更新している。(編集担当:久保田雄城)