金融とITを融合させたサービスが新ビジネスモデルに

2017年12月07日 06:35

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金融とITを組み合わせたフィンテックは、新たなビジネスモデルを生み出す可能性を持っている

 金融とITとを組み合わせた新たなサービス、それが「フィンテック」である。フィンテックとは、金融を意味する「ファイナンス」と技術を意味する「テクノロジー」を組み合わせた造語であり、文字通り金融とITとの新たな形を示したものだ。このフィンテックの具体的なサービスの内容としては「モバイル決済」が代表的なものといえるだろう。また、クラウド上で家計管理を行うというものもフィンテックの一部である。応用すれば企業での経費や労務管理なども可能だ。

 これらのフィンテックの特徴は、IT技術を駆使した新しいサービスの形にある。これまでにもネットバンキングなどのようにインターネットの技術を応用したサービスは金融機関からも実行されてきたが、フィンテックの場合はこれまでにない新たなサービスを展開することが求められている。特に現在はスマートフォンの普及により、従来以上にIT技術が身近なものとなっていることから、フィンテックについても新たなビジネスチャンスとして考える企業も少なくない。なお、フィンテックそのものは5~6年ほど以前から既に海外では一般的なものとなっていたが、日本国内ではまだそれほど普及しておらず、まだまだこれからという成長の余地を残している。

 今後日本国内においてフィンテックがさらに成長・普及していくために必要なことは技術の進歩もさることながら、従来とは異なるサービスのアイデアを創出する取り組みと、ユーザー側の意識が欠かせない。金融機関だけではサービスの内容を考えることができても、それを「フィンテック」として実現するためには様々な技術をもった企業との連携が必要である。そして、それらのサービスを受け入れられるだけの土壌がなければどんなものであっても根付いていくことはない。

 幸いにして現在はスマートフォンが一般的にもかなり普及しており、今や何をするにもスマホを持っていなければ成り立たない時代である。必然的にユーザー側の意識についてもIT技術寄りとなっており、金融機関との連携で実現するフィンテックという新サービスについてもユーザーにとってはそれほど違和感なく取り入れることができるだろう。金融機関にとっても、IT技術を取り入れることによって業務の効率化やより正確なデータの収集も可能となるため、メリットはかなり大きなものがある。フィンテックとはこうした様々な取り組みによって、新たなビジネスモデルが生まれる可能性を持っているのだ。(編集担当:久保田雄城)