政府の来年度予算案が22日閣議決定され、一般会計総額は97兆7128億円と今年度当初予算に比べ2581億円増え、過去最高額になった。中でも防衛費は5兆1911億円と過去最高となり、歳出全体の5.3%を占めるまでに拡大した。
北朝鮮の弾道ミサイルの脅威から日本を守ると政府は盛んに語るが、際限ない軍拡につながらないのか「防衛費は青天井、社会保障は削減ありきという姿勢が露骨」(社民党)と問題視する声も野党からは出ている。
また、社民党は「生活保護基準を改定し生活扶助費を削減したことは、憲法25条が保障する『生存権』を侵害するもので容認できない」と生活扶助費を削減に反対しているほか「突如として敵基地攻撃能力を保有することになる長距離巡航ミサイル関連経費やイージス・アショア関連経費が計上された」と批判。特に「8月末の概算要求に盛り込まれず、衆院選でも丁寧に・謙虚に説明されないまま、米トランプ大統領の米国製軍事装備の大量購入という圧力に屈した。『憲法違反予算』だ」とも提起した。防衛費は次期国会で特に議論の対象になりそうだ。(編集担当:森高龍二)