トヨタ、というか日本を代表する国内専用高級セダン「クラウン」が、今年の夏に15代目にモデルチェンジする。昨年、10月の第39回「東京モーターショー」のトヨタブースに“コンセプトカー”という注釈付きの説明ながら完成度の高い後継モデルが展示された。
その次期型クラウンは、TNGA(Toyota New Global Architecture)コンセプトの新開発プラットフォームを採用。あの難攻不落で名高いニュルブルクリンクサーキットで足腰を鍛え抜いた、本格派スポーツサルーンとして訴求するモデルだ。
そのクラウンをカスタマイズしたクルマが、すでに「東京オートサロン2018」で展示された。TRDとモデリスタが新型クラウンをカスタマイズした2台は、それぞれエアロパーツや足回りチューニングパーツなどを開発・装着したスポーツコンセプトだ。ベースとなる新型クラウン登場を前に、このようなカスタマイズモデルが公に公表されることは、きわめて稀だ。
また、2台の後方に、オリジナルとされる新型クラウンも展示され、従来のクラウンにあった「アスリート」「ロイヤルサルーン」のエンブレムは見当たらず、マフラー4本出しのリアエンドに、単に「RS」と表示されたバッジが付けられていた。RSの意味は何なのか分からないが、大幅なグレードの見直しもありそうな予感がする。トヨタがクラウンをスポーツサルーンとして訴求する意気込みが伝わってくるようだ。
そんなクラウンだが、トヨタのオリジナルスポーツモデルとして「GRクラウン」の開発が進行しているという情報が伝わってきた。
GRのバリエーションは、既報のとおりエアロパーツや足回りのカスタマイズでスポーティなクルマを目指す「GR」と、パワーユニットやトランスミッションの換装までを含んだ限定仕様の過激なスポーツモデル「GR MN」がある。
新型クラウンでは、その両方の開発が進められているらしいのだ。
つまり、すでにリリースされた「ヴィッツGR MN」で明らかなように、「クラウンGR」は、エンジンはアスリート系と同じだが、「クラウンGR MN」は、相当過激なパワーユニットが搭載される可能性がある。
噂によれば、ハイチューンの3リッターV6ターボを搭載し、ボディ剛性をアップさせる補強や、足回りの強化が施される。
トヨタが本気でメルセデスAMGやBMWのMスポーツを志向するということか?(編集担当:吉田恒)