日本維新の会の馬場伸幸幹事長は30日の衆院予算委員会で「自民党を中心に地方議員年金制度復活への動きが盛んだ。国民への理解は得られるのか」と導入への動きに釘を刺した。そのうえで制度復活はさせるべきでないが、それでも最悪、復活させるなら制度加入は強制でなく、任意にすべきだと求めた。
馬場幹事長はこの日の質問で「今、自民党を中心に地方議員年金制度を復活させようという動きが盛んにある。国民年金受給者は1400万人といわれているが、国民年金で細々と暮らされている国民のみなさんへの年金抜本改革を後にして、さきに、数万人の地方議員の年金制度の制度設計を熱心にしていくというのは国民のみなさまに本当に理解が得られるのか」と強い疑問を投げた。
そのうえで「地方議員には兼業が認められているので、兼業している議員は、今更新しい年金制度は不要と言っている議員もたくさんいる。我々、維新のように、やせ我慢をしてでも税金を使うような制度には入らない、入れないという議員もいる」と述べた。
そして「最悪、地方議員年金制度を復活させるようなことになるのであれば、強制加入でなく、加入するかどうかは任意で行うようにすべき」と求めた。
安倍晋三総理は「一つの見識だと敬意を表したい」としたものの「地方議員の身分の根幹にかかわるものなので、国民の皆様の声や議員の声をよく聞きながら、今、馬場議員がいわれたことも踏まえて、各党各会派で検討がなされる必要がある」と答えるにとどまった。
馬場議員は「地方議員に議員年金制度が復活した場合、国会議員の年金制度も復活するのではないかという噂も駆け巡っている。まさかそのようなことはないでしょうね」と安倍総理に答弁を求めたが、安倍総理は「(地方議員年金制度の問いと)同じ答弁になる」と、復活の可能性を閉ざさなかった。(編集担当:森高龍二)