菅義偉官房長官は23日の記者会見で「経済財政諮問会議での総理指示を踏まえ、深刻な人手不足状況に対応して、専門的・技術的な外国人受入れ制度の在り方について検討を進めるため、内閣官房副長官補を議長とする関係省庁による『専門的・技術的分野における外国人材の受入れに関するタスクフォース』を本日設置した」と発表した。
菅長官は「在留期間の上限を設定し、家族の帯同は基本的に認めないといった前提条件の下で、真に必要な分野に着目しつつ、制度改正の具体的な検討を進め、このタスクフォースで今夏に方向性を示していきたい」と述べた。
政府資料によると、日本の生産年齢人口は1997年を境に減少が続き、減少傾向は他の先進国に比べて顕著になっているという。一方で有効求人倍率は昨年12月で1.59倍と43年ぶりの高水準になっている。
外国人労働者は昨年127万8670人にのぼり、2008年の2.63倍になっているが、背景には留学生のアルバイトや技能実習生の増加があり、身分に基づく在留資格者や専門的・技術分野の在留資格者は70万人を切っている。
このため、主要業種ごとの実態把握、受け入れ業種を判断するにあたっての考え方、受け入れ対象者に求められる日本語能力や専門性・技能の程度、また在留管理や支援体制を検討していくことが求められていた。(編集担当:森高龍二)