森友学園への国有地大幅値引き払い下げ問題で、新たな疑惑を生んでいる財務省による決裁文書書き換え疑惑について、財務省は6日、参院予算委員会の理事会に、疑惑に関しての「調査の状況の報告」を行ったが「全省あげて文書の確認・職員への聞き取りなど調査を進めていきたいと考えている」と調査姿勢を示しただけにとどまり、中身は「ゼロ回答」。時間稼ぎとの批判を免れないものになった。
報告は文書に関し「多くの文書の確認が必要となるが、これら文書は告発を受けた捜査の対象となっており、すべての文書を直ちに確認できない状況だ」などとした。
また職員への聞き取りに関して「決裁文書の作成にかかわった職員への聞き取りにあたっては、捜査に影響を与えないよう、捜査当局による事情聴取との関係に留意し行う必要がある」などと、国会の求めに本気で応じる気があるのか疑問の回答になっている。
日本共産党の志位和夫委員長は、前日ツイッターで「財務省は『森友文書』の提出を『捜査に影響』と拒むが、国会が国政調査権を発動して真相解明することが、どうして捜査の妨害になるのか。ロッキード疑獄で証明されたように、国政調査権と司法の捜査は、真相解明の『車の両輪』。国政調査権は『隠蔽の妨害』になっても『真相解明の妨害』にはなりえない」。まさに、その通りで、政府には国会要請に誠実に答えることが強く求められている。(編集担当:森高龍二)