独AUDI社がe-fuel開発の一環、e-dieselと並ぶ「e-gasoline」開発成功

2018年03月20日 06:55

Audi launches strategic partnership with Global Bioenergies

独アウディ社がAudi e-fuel開発の一環で進めている、再生可能エネルギーからつくるバイオマス燃料の一種「e-gasoline」の生産に成功した。写真はそのプラント

 独アウディ社が、ザクセン=アンハルト州ロイナのGlobal Bioenergies S.A.と共同で、過去最高となる60リッターのバイオマス燃料の一種で合成ガソリンである「e-gasoline」の生産に成功したと発表した。

 アウディによると、Audi e-fuelは、これまでのすべてのAudi e-fuelと同じく、数多くの利点を備え、原油に依存せず、既存のインフラと互換性があり、クローズドカーボンサイクル実現の可能性を提供するという。

 e-gasolineは、本質的に液体イソオクタン(C8H18)で、現在バイオマスから2段階のプロセスで製造される。第1段階で、ガス状のイソブテン(C4H8)を製造。第2のステップで、水素を加えることでイソブテンをイソオクタンに変換するという。この燃料には硫黄とベンゼンが含まれていないため、燃焼時に汚染物質が極めて少ないことが特徴となる。

 アウディは現在、テストエンジンでこの燃料の燃焼とエミッション特性を調査している。現在までに分かっていることは、Audi e-gasolineが非常に優れた耐ノッキング性を備えた高純度な合成燃料だということ。エンジン圧縮比をさらに高め、効率を向上させる可能性を提供するという。(編集担当:吉田恒)