更新履歴残る電子決済の推進を各大臣に要請

2018年03月24日 05:27

 野田聖子総務大臣は23日の記者会見で、森友学園への国有地大幅値引き売却にからみ財務省が決裁文書改ざんを行ったことなど、公文書管理の在り方が大きく問われるとともに、行政への国民の信頼失墜を踏まえ、同日の閣僚懇談会で「電子決裁の一層の推進について各大臣に協力をお願いした」と語った。

 具体的には「電子決裁は起案者が幹部の空きを待って持ち回る必要がなく、決裁者も自分のタイミングで決裁を行えるなど、業務効率化に資するため、従来から政府全体として推進をしてきた。電子決裁の推進自体はこのためのものだが、総務省が各府省に提供している電子決裁システムは、システムで処理することにより更新履歴が自動的に残るので決裁文書を適正に保存するという観点からも効果がある」と説明したことを語った。

そのうえで「全府省における電子決裁の取り組み状況を詳しく調査することとし、どのようなものがなぜ電子決裁でないのか、今後導入するにはどのような困難があるのかを個別に精査しながら、電子決裁の一層の推進を図っていきたい」と述べた。

また野田総務大臣は「公文書の管理については昨年9月、行政評価局が実効性のある点検・監査や研修の実施などについて全府省に勧告を行っているので、改めて各大臣に勧告を着実に実施するようお願いした」ことも語った。(編集担当:森高龍二)