加熱するEV、2022年度に年間100万台の電動車販売と発表、日産

2018年03月26日 06:15

Nissan_M.O.V.E to 2022

日産、年度末に同社の中期計画「日産M.O.V.E to 2022」に沿って、2022年度までに、100%電気自動車「EV」とシリーズ型ハイブリッド車「e-POWER」搭載車合計で100万台/年、販売すると発表した

 日産自動車が、年度末になって突然、同社の中期計画「日産M.O.V.E to 2022」の一環だとして、電動駆動車の拡充、自動運転技術の拡充と進化、およびコネクティビティの加速に向けた計画を発表した。

 同プランにおいて、日産は2022年度までに、100%電気自動車「EV」とシリーズ型ハイブリッド車「e-POWER」搭載車合計で100万台/年、販売することを目指すとした。

 この6か年計画では、大きく以下の目標達成を目指す。

 まず、新型「日産リーフ」の成功に次ぐEVを新たに8車種開発し、中国で各ブランドによるEVの積極投入を図る。日本市場に向けてに軽自動車のEVを投入すると共に、ニッサンIMxコンセプトカーから発想を得たグローバルなクロスオーバーEVを投入する。

 また、2021年度以降投入するインフィニティの新型車の電動駆動化を推進し、自動運転技術搭載車 20車種を世界20の国と地域に投入する。

同時にこの計画の最終年度までに、主要市場で発売するニッサン、インフィニティ、ダットサンブランドの全新型車を100%コネクテッドカーにするという。

 日産は、このプラン達成で、自動車産業における技術とビジネスの進化をリードするとして、電動化、自動運転、コネクティビティと新モビリティサービスという3つの中核的要素を網羅する「ニッサン インテリジェント モビリティ」を世界の市場に供給する。

 同時に発表によれば、2022年度末までに年間売上高を現在の30%増16兆5000億円にする目標を改めて表明した。また、8%の営業利益率と累計2兆5000億円の自動車事業のフリーキャッシュフローを実現することを目指す。

 電動化戦略の一環として、新型リーフで培った技術を生かしたCセグメントのEVを始め、中国で積極的に商品を投入するという。この計画には、アライアンスと中国の合弁会社eGT New Energy Automotive社が開発し、AセグメントSUVプラットフォームをベースに手頃な価格で投入するEVも含まれていいる。中国のヴェヌーシアブランドから2車種の派生型EVも計画している。

 日産「ノート」「セレナ」に搭載して成功したe-POWERの採用拡大も図る。2016年末に発売した「ノートe-POWER」は発売から最初の1年で累計12万9000台以上を販売し、国内日産車でもっとも成功したモデルとなった。

 日産では、EVとe-POWER搭載車を含む電動駆動車の販売台数に占める割合が、日本と欧州で2022年までに40%、2025年までに50%になると見込んでいる。また、米国においては2025年までに20~30%、中国では35~40%になるとしている。インフィニティおいては、2021年度以降に発売する新型車両をEVあるいはe-POWER搭載車とし、自動車産業における電動化を加速させる。また、インフィニティは2025年までにグローバル販売台数の半数以上が電動駆動車になると見込む。

 自動運転技術における戦略の一環として、日産は2022年までに自動運転技術「プロパイロット」を20車種に搭載し、20の市場に投入する計画を発表しました。同社は、2022年までに、プロパイロット搭載車の販売台数が年間100万台になるとした。

 当然ながらプロパイロットは進化を続け、高速道路にて複数車線を自動で走行し目的地まで移動することが可能とする予定で、1年以内に日本国内に導入する予定だ。

 「アライアンスコネクテッドクラウド」の導入で、主要市場で発売するニッサン、インフィニティ、ダットサンブランドの全新型車にコネクティビティ機能を搭載する。

 「アライアンスコネクテッドクラウド」は、インフォテインメントサービスもサポートしており、全車両で無線通信でのアップデートが可能で、将来の無人運転車による配車サービスを含むモビリティサービスの拡大のための基本機能となる。日産はディー・エヌ・エー(DeNA)と、無人運転車両を活用した新しい交通サービス「Easy Ride(イージーライド)」の実証実験を開始し、2020年代早期に本格的なサービス開始を目指している。(編集担当:吉田恒)