年収1075万円以上の専門職を労働時間規制の対象から外す「高度プロフェッショナル制度」を盛り込んだ働き方改革関連法案の審議が立憲民主党、日本共産党など野党6党欠席のなか、2日、衆議院厚生労働委員会で審議入りした。政府・与党は今国会成立をめざしている。強引な国会運営が続くもよう。
働き方改革関連法案では残業時間上限(年間720時間、月100時間=休日労働含む)や有給休暇が年10日以上の労働者には5日取得させることを企業に義務付けるなどを規定。また正社員と非正規社員の待遇に不合理な差を禁止(同一労働同一賃金)。労働者にプラスな規定がある一方で、高度プロフェッショナル制度では成果主義が徹底され、経団連など経営側が強く求めてきた制度を盛り込んでいる。
労働界や野党は「働く者のための改革であるなら、長時間労働を助長しかねない高度プロフェッショナル制度は不要」(神津里季生連合会長)との声があがっている。(編集担当:森高龍二)