トヨタ、FCV販売拡大に向け燃料電池スタックと水素タンク生産設備拡充

2018年05月27日 14:18

Toyota FCV Hydrogen

愛知県豊田市のトヨタ本社工場敷地内に建設中のFCスタック生産用建屋の外観完成予想図

 トヨタは、燃料電池自動車(FCV)「MIRAI」を、2014年12月に日本で発売、2015年秋からは米国・欧州でも発売し、年間の生産は、2015年は約700台、2016年は約2000台、そして2017年以降は約3000台と、年々増加させてきた。

 そして、将来のFCV普及のために、2020年代に本格的な普及期と位置づけ、2020年頃以降、MIRAIなどのFCVやFCバス、FCフォークリフトなどの販売目標として、グローバルに年間3万台以上の計画を指し示している。

 今回、トヨタは、現状年間3000台レベルからひと桁増となる生産レベルに対応するために、FCVの基幹ユニットとなる燃料電池スタック(FCスタック)と燃料の水素を貯蔵する高圧水素タンクの生産設備を拡充させると発表した。

 加えて、グローバルでのFCV販売拡大のために、海外での販売国・地域を拡大、日本では、現在の4大都市圏中心からさらに対象地域を拡げていくことを検討しているとした。

 また現在、MIRAIは、日本・米国・欧州9カ国、計11カ国で販売している。加えて、オーストラリア・カナダ・中国・アラブ首長国連邦(UAE)でMIRAIの走行実証を行なっており、FCVの需要性把握や水素ステーション整備促進に向けた取り組みに協力するなど、将来のFCV販売国・地域の拡大に向けた環境整備を進めている。

 生産設備の拡充を図るため、FCスタック生産設備は、愛知県豊田市の本社工場敷地内に新たな建屋を建設。高圧水素タンクは、愛知県みよし市の下山工場内に専用ラインを新設する。

 今回、生産設備を拡充する背景には、2020年代からのFCVのラインアップ強化による販売増に加え、2017年2月より東京都に販売を開始している燃料電池バス(FCバス)や豊田自動織機が2016年秋より販売を開始した燃料電池フォークリフトなどFCスタック・FCセルや高圧水素タンクの活用が拡がり、供給を十分に支えられる生産能力を備える必要があるためだ。

 また、今回新設する設備は、2015年10月に公表した「トヨタ環境チャレンジ2050」のなかで掲げた「工場CO2ゼロチャレンジ」に向けた取り組みの一環として、生産段階でのCO2排出量の徹底した削減を目指した設備とする。新工場は、2020年頃から稼働開始を目指し、設備の詳細を詰める。(編集担当:吉田恒)