日本共産党は5日「昨年9月7日の航空局長と理財局長との意見交換概要」など入手資料を公表した。この意見交換概要では国会対応などで、理財局側が「(森友学園理事長の)籠池(泰典、諄子)夫妻が相当な人たちだとのイメージが進む中で、そのような答弁をすることについて、気持ちは同感だが、今までの答弁との関係で、開き直った答弁だと思われないかなど官邸との関係も含めてメリデメ(メリット・デメリット)をもうちょっと考えさせてほしい」と提案。航空局側は「テープや資料等がこれからも出てこないか心配している」などとしていた。
決裁文書の国会提出についても、航空局側は「どこまで提出していくべきか」としたのに対し、理財局側は「個人的には出せるものはできるだけ出した方がいいと思う。出てしまうと案外追求されなくなるという面もある。ただし、政権との関係でデメリットも考えながら対応する必要はある」と公務員としての立ち位置でなく、明らかに安倍政権への「忖度」対応であることが鮮明になっている。
しかも、理財局は当時の民進党の森友・加計問題のPTに対して、協議記録が明らかになって後も「佐川宣寿理財局長が価格交渉をしたのかどうかが追求のポイントだが、民進党PTはこれまで通りの対応をする。国会ではなんらかの答弁が必要なので、官邸との関係では容易ではないと思うが、来週にも調整したいと思っている」などと、国民の代表たる国会の野党議員に対し、不誠実極まりない対応を提起、官邸への忖度のみが浮き彫りになった。
また会計検査院への対応についても理財局側が「『総額』を消すことが重要だが、それが難しい場合には、失点を最小限にすることも考えなくてはいけない。少なくとも『トン数』は消せないのではないか。『金額』よりも『トン数』の方がマシ。仮に『総額』が残る場合には、むしろ試算額をたくさん記述させ、いろいろなやり方があるとしておいた方がいい」などと提案していた。
また理財局側は「検査院に対しては官邸だからといって通用しない。説明していくタイミングも考える必要がある」などとし「両局長が官邸をまわっている姿をマスコミに見られるのはよくない。まずは寺岡を通じて官房長官への対応するのが基本。与党へもいずれは何らかの対応が必要だろう。相手は検査院なのでこのような報告が出てしまうのはしかたがないとの認識を持たせていくことが必要」とも話していたことが分かった。(編集担当:森高龍二)