慰安婦問題、性暴力繰り返さぬ教訓に 文大統領

2018年08月15日 16:08

 慰安婦問題について韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は政府主催の式典であいさつし「この問題が韓日間の外交紛争につながらないことを望む」としたうえで「韓国と日本、両国の外交的な解決策で解決される問題とは考えていない」とした。また慰安婦問題は戦時の性暴力問題であり、女性の人権問題。性暴力繰り返さぬ教訓にすべきとする旨、訴えた。

 聯合ニュースが15日伝えたところによると、文大統領は「われわれ自身や日本を含め、全世界が性暴力や女性の人権問題を深く反省し、繰り返さないという確固とした教訓にした時に解決される問題」と性暴力への反省と人権意識の確立こそ大切で「われわれは傷の痛みを超え、世界の女性の人権や平和の価値を実践しなければならない」と呼びかけた。

 文大統領は「慰安婦問題は両国の歴史問題にとどまらない。戦時の女性性暴力問題であり、人類普遍的な女性人権の問題」とするとともに「真実から目をそらした歴史を正し、正義を実現することがわれわれのやるべきこと」とも強調したことを伝えている。

 また慰安婦被害女性に対し文大統領は「政府は被害者との継続的な意思疎通に誠意を尽くす」とし「被害者中心の問題解決という国際社会の人権規範に従い、おばあさんたちを問題解決の主体として尊重する。名誉や尊厳回復のための記念事業も最善を尽くして推進する」と表明したという。(編集担当:森高龍二)