佐賀空港配備に県へ国が20年で100億円支払

2018年08月26日 10:07

 佐賀空港への2021年度までの陸上自衛隊オスプレイ17機配備を巡り、24日、小野寺五典防衛大臣と山口祥義佐賀県知事が会談。佐賀空港配備で最もネックになっている有明海漁港の漁業者との信頼関係構築のため、国が県に佐賀空港への着陸料として20年間で100億円を支払い、その金をもとに県が有明海の漁業振興基金をつくることなどで合意した。配備具体化へ大きく動いた格好。

 小野寺大臣は記者会見で、佐賀空港への陸上自衛隊オスプレイ配備について「水陸機動団との一体的運用などの観点から是非とも配備させていただきたい」とし、山口知事は同日午後の記者会見で「国防政策には基本的に協力する。佐賀県も一定の負担はすべき」との考えから、受け入れる考えを示した。

 小野寺大臣は「海苔やコノシロといった日本一の漁獲高を誇る海域なので、環境に十分配慮することは当然で、コノシロ漁に与える影響調査については有明海漁港の漁業者の皆様に誠実に向き合わせていただい」とし「漁業者の皆さまのご意見をいただきながら、より客観性を高めた形で(今回の調査に)追加的な調査を早期に実施させていただきたい。その結果を確認した上で、例えば飛行経路や飛行時間帯の制限など、取り得る対策を実施する」とした。(編集担当:森高龍二)