アウディ、最上級セダン新型「Audi A8」を日本導入開始、全車48Vハイブリッド搭載

2018年09月07日 06:31

AUDI A8

8年ぶりにフルモデルチェンジしたアウディのフラッグシップ、新型「AUDI A8」、ボディサイズは全長×全幅×全高5170×1945×1470mm、ホイールベースは3000mmの堂々たる体躯の持ち主

 アウディ ジャパンが、同ブランドのフラッグシップセダンである「Audi A8」を8年ぶりにフルモデルチェンジして10月15日から販売を開始する。

 Audi A8は初代から、アウディ社の最先端の技術を投入してきたフラッグシップセダンだ。革新的なボディ設計技術であったアウディスペースフレーム(ASF)、高効率直噴エンジン、アダプティブエアサスペンション、前後不等分トルク配分のフルタイム4WD「quattro」システム、フルLEDヘッドライト、最先端のドライバーアシスタンスシステム、そして最新世代のMMIインフォテイメントを採用するなど、Audi A8はアウディの技術的ショーケースとしての役割を担ってきたクルマだ。そして第4世代へフルモデルチェンジした新型Audi A8は、すべての要素を大幅にアップデートした。

 新型のボディサイズは全長5170mm、全幅1945mm、全高1470mm、ホイールベースは3000mm。なお、ロングホイールベースモデルのAudi A8 Lは全長、ホイールベースともに標準モデル比で130mm長い。

 新型Audi A8のエンジンには250kW(340ps)の3リッターV型6気筒直噴ターボ(Audi A8 55 TFSI quattro)と、338kW(460ps)の4リッターV型8気筒直噴ツインターボ(Audi A8 60 TFSI quattro)の2種類のガソリンエンジンを用意した。

 これらは軽量アルミ合金クランクケース、90度のVバンク角、バンク内ターボチャージャーなど、多くの技術を共有するモジュラー型の高効率エンジンで、3リッターバージョンで先代比+22kW/60Nm、4リッターエンジンは+18kW/60Nmのパワー&トルク強化を果たした。その一方で、燃費は3リッターの55TFSI quattroでJC08モード10.5km/リッター、4リッター60 TFSI quattroでJC08モード8.7km/リッターを達成している。

 組み合わせるトランスミッションはともに8速ティプトロニック(トルクコンバーター付きAT)で、quattro(フルタイム4WD)が標準装備されている。

 新型Audi A8のquattroはセルフロッキング センターディファレンシャルを備え、通常時のトルク配分は前40:後60の割合だが、ホイールのスリップ状況に応じて、フロントに最大70%、リヤに最大85%のトルクを配分する。

 パワーユニットの技術的ハイライトは、マイルドハイブリッドドライブシステム(MHEV)を搭載していること。これは48Vリチウムイオンバッテリーと、クランク軸にベルトを介して連結されるBAS(ベルト・オルタネータースターター)を中核技術とし、大きく燃費を改善。48Vという電圧を背景として、最大12kWという高いエネルギー回収効率が特徴である。

 減速時には22km/h以下でのアイドルストップ&スタートを、また55~160km/hの範囲でスロットルペダル オフにすると、エンジンを停止してのコースティング(惰性)走行を可能にするなど大きなメリットがあるのだ。欧州基準での計測では100km走行あたり0.7リッターの省燃費効果があることが実証された。アイドルストップ状態からの再スタートは、BASによって、スムーズかつ高レスポンスを実現する。

 新型 Audi A8にはシャシーにおいても多くの最新技術が投入された。まずはダイナミック・オールホイールステアリング(四輪操舵)がオプションで用意された。65km/h以下ではリヤタイヤはフロントと逆位相に最大5度まで電子制御操舵され、特に都市部での取り回しの良さに貢献。この装備によって搭載車両の最小回転半径は約0.5m小さい5.3mとなる。中高速において、リヤタイヤはフロントと同位相に操舵され、操縦安定性を向上させる。

 前後サスペンションアームは、ほぼすべてアルミニウム製で、軽量化に貢献。電子制御式可変ダンパーと組み合わせたエアサスペンションが標準装備となり、アウディドライブセレクトによってコンフォート、オート、ダイナミックなど任意でモード変更が可能だ。

 新型A8の価格は標準ボディのV6モデルが1140.0万円、V8モデルが1510.0万円。ロングホイールベースモデル「AUDI A8L 60」が1640.0万円となる。(編集担当:吉田恒)