外国人労働者の受け入れ拡大をめぐる法案審議で立憲民主党の逢坂誠二衆院議員は26日の衆院予算委員会で、受け入れる外国人労働者の賃金について「日本人より低い水準で働いてもらうことはないという認識か」と政府を質した。
これに安倍晋三総理は「出身国がどういう経済的状況であろうと、所得水準がどうであろうと、日本人と同等以上の賃金で働いてもらうということは変わらない」と出身国に関係なく、日本人と同等以上の賃金で働いてもらうようにする考えを答弁で示した。
逢坂議員が、それをどうやって担保するのかと質した。山下貴司法務大臣は「指導助言、あるいは命令であるとか、立ち入り検査ができるようになっている。しっかりと実効性を図っていきたい」と答弁した。
これに逢坂議員は「現行でも指導や助言の役割を政府は担っている」としたうえで「(それでも)うまく行っていない。にもかかわらず同じ制度を続けるのであれば、問題の解決にはならない」と指摘。
逢坂議員は「今の外国人技能実習生の実態を明らかにできないというのは法案審議の前提が崩れている。調査結果をしっかり出した上で、法案の議論をしようじゃないか。実態は後から教える、法律だけ通してくれ、あとは白紙委任してくれなんて、こんな無責任なこと、立法府としてやれない」と27日にも衆院通過を狙う政府・与党の姿勢を強く非難した。重要法案だけに慎重な審議が強く求められている。(編集担当:森高龍二)