岩屋毅防衛大臣は27日の記者会見で防衛費について「GDP比1%枠」を超える可能性をうかがわせるとともに、GDP比1%枠にこだわらない姿勢をみせた。防衛費は安倍政権下で拡大に歯止めがかからない状況だ。
記者団が「NATO基準に基づく形で、0.9パーセントから1.3パーセントに増額するとの報道が一部にあるが」と質したのに対し、岩屋大臣は「報道にあったことも含めて、現時点で何か方針を固めたということはない」と答え、1%を超えることはないとか、従来の枠(1%内とする)に収める方針との回答はなかった。
むしろ「防衛関係費の在り方については年末までに行う大綱・中期防見直しの一環として、今、検討を行っているが、質、量、スピードともに従来にはない新しい防衛力の姿を見定めてまいりたい」などと述べた。
記者団が「新しい防衛力の姿というのは必要なものを積み上げていくという形で増やしていくとの認識か」と質したのに対し、岩屋大臣は「GDP比のパーセント目標が先にあるということではなく、必要な防衛力の積み上げによって、数値が決まってくるということだと思っている」とこれまでの政府が目安としてきた「GDP比1%内」での枠組みは眼中にない姿勢をうかがわせた。(編集担当:森高龍二)