不評だった外観に手が加えられたプリウス、マイナーチェンジでノーブルに

2018年12月18日 06:02

Toyota Prius

マイナーチェンジですっきりとノーブルな印象のフロントマスクに変わった新型プリウス。写真は17インチホイールを装着したA“ツーリングセレクション”(FF車)で、価格は300万6720円

 トヨタは最量販ハイブリッド車であるプリウスをマイナーチェンジ。全国のトヨタ系ディーラーを通じて12月17日に発売した。

 今回のマイナーチェンジでは、パワートレーンなどの動力性能やハンドリング、燃費などにかかわるメカニカルな部分は不変。不評とされたスタイリングに手が加わった。プリウスの特徴である先進的なイメージは継承しつつも、親しみやすく、より知的で洗練された内外装デザインに変更した。グリルやバンパー、ランプ類などの意匠を変更し、踏ん張り感のあるシルエットを目指したという。17インチアルミホイールは、樹脂加飾部にチタン調の塗装を採用。15インチアルミホイールはツインスポーク形状を採用し、奥行き感のあるスタイリッシュなデザインとなった。

 外板色には鮮やかなブルーメタリックとエモーショナルレッドⅡを新たに加え、全9色を設定している。加えて、“ツーリングセレクション”には、外板色とブラックの幾何学調ルーフフィルムをあしらったカラーリングを採用し、スポーティかつプレミアムな印象を高めた。

 機能面ではすべてのユーザーにコネクティッドサービスが利用できるよう、先ごろモデルチェンジした新型クラウンや新型カローラと同様に専用通信機DCMを全車に標準搭載し、T-Connectサービスを3年間無料で提供する。

 専任のオペレーターに24時間365日、口頭で目的地設定や情報検索を依頼できるオペレーターサービスや、トヨタスマートセンターで収集するリアルタイムな交通情報や地図データなどをもとに、より最適なルートを探索し、ナビゲーション車載機に配信するハイブリッドナビ機能など、カーライフを快適にするサービスを提供する。また、スマートフォンアプリLINEにマイカーを“友達”として追加設定することで、ナビゲーションの目的地登録や航続可能距離の確認などができるLINEマイカーアカウントを設定した。

 安全機能も大幅に強化した。ミリ波レーダー+単眼カメラ方式による昼間の歩行者も検知対象とするプリクラッシュセーフティをはじめ、車線を逸脱しそうな際にステアリング操作をアシストするレーンディパーチャーアラートや、全車速に応じて追従走行を支援するレーダークルーズコントロール、夜間の見やすさをサポートするオートマチックハイビームをセットにした衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense」を全車に標準装備した。

 同時に駐車場などから後退する際に、左右後方から接近してくる車両を検知し、ドアミラー内のインジケーターの点滅とブザーにより、注意を喚起するリヤクロストラフィックアラートをオプション設定している。

 便利で快適な装備としてスマートフォンなどにワイヤレスで充電する「置くだけ充電」のスペースを拡大。大型のスマートフォンにも対応した。
 
 フロントシートの快適性もアップさせた。シートバックとシートクッションからシート表皮の熱気や、エアコンの冷風を吸い込むことで冷涼感をもたらす吸い込み方式のシートベンチレーションを採用し、真夏のドライブの快適性を高めた。

 マイナーチェンジした新型プリウスの価格は、FF車が251万8580円から328万4280円。電気式4WDのE-Fourモデルが275万9400年から347万8680円。(編集担当:吉田恒)