『専守防衛』逸脱の軍拡計画そのものと問題提起

2018年12月19日 06:56

政府が18日閣議決定した防衛大綱と中期防衛力整備計画〈2019年度から5年間〉に対し、社会民主党の吉川はじめ幹事長は「米トランプ政権の対日圧力に追従した高額兵器購入の拡大と『戦争法』に基づく『専守防衛』を逸脱した軍拡計画そのもの」と批判の談話を発表した。

 吉川幹事長は「5年間での防衛費総額27兆4700億円と過去最大を更新する『中期防』は防衛費拡大の聖域化に拍車を掛け、国民生活を圧迫することになる」と指摘。

 また「いずも」型護衛艦について「F35B戦闘機が搭載されれば、他国を攻撃し打撃を与える能力を実質的に持つ。また、戦争法で発進準備中の米軍機への後方支援も認められる。歴代内閣が憲法上認められていないとしてきた事実上の『攻撃型空母』にほかならない」と専守防衛の枠を超える危険性を提起。吉川幹事長は「憲法に反する高額の空母導入を断固撤回するよう求める」と求めた。

 また「防衛政策を変質させるイージス・アショアや長距離巡航ミサイルなどは撤回すべき」とした。

 吉川幹事長は「日本がアメリカに追随し軍拡競争に参加していけば、軍拡のシーソーゲームを招き、防衛費も際限なく膨張し、東アジアの緊張を高めることになる。南北首脳会談や米朝首脳会談を経て、米韓合同軍事演習も中止されるなど東アジアの情勢は新たな局面に入っている。大事なのは緊張緩和であり、平和外交」と平和外交への努力に傾注するよう強く求めている。(編集担当:森高龍二)