政府は一般会計総額を101兆4564億円とする2019年度予算案を21日閣議決定した。前年度当初に比べ3.8%の増となった。
中でも防衛費は5兆2574億円と過去最高を更新。陸上配備型迎撃ミサイル「イージス・アショア」の山口、秋田への2023年度配備に向けた関連費用などを柱としている。
また社会保障費も高齢化による医療、年金などの増に加え、幼児教育の無償化に伴う経費などがあり、総額34兆587億円と過去最高の額になった。
このほか、文部科学に5兆6025億円、公共事業に6兆9099億円、地方交付税交付金に15兆9850億円をあてた。借金返済にあたる「国債費」は23兆5082億円になった。
安倍政権下で拡大を続ける防衛費。社会民主党の吉川はじめ幹事長は「18年度2次補正予算案では(防衛費に)0.4兆円、19年度当初予算案では過去最大の5.3兆円を計上しているが、『聖域』化され膨張に歯止めがかからない状況だ」と警戒する。
吉川幹事長は「このままのペースで行けば今月18日に決定した中期防の今後5年間で27兆4700億円程度という限度を上回る勢い」と警鐘を鳴らした。(編集担当:森高龍二)