政府はJアラートの送信が必要な場合、送信する地域を東北地方、関東地方などこれまでの「地方単位」からより範囲を狭めた「都道府県単位」に絞り込んで、1月8日からは送信する。
Jアラートをめぐっては昨年9月15日朝、北朝鮮がミサイルを発射した際、Jアラートを通して「北海道、青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島、茨城、栃木、群馬、新潟、長野」に警報を伝え、この地域では「北朝鮮からミサイルが発射された模様です。建物の中、又は地下に避難してください」というアナウンスが流れた。実際には、この時のミサイルは北海道の上空770キロの宇宙空間にあり、日本の領空を侵犯するものではなかった。
しかも、この時のミサイル飛翔は北海道のはるか上空を飛んだにもかかわらず「北朝鮮からミサイルが発射された模様です。建物の中、又は地下に避難してください」などと広範囲でアナウンスが流れたことから、国民にミサイル警報のような恐怖を煽り、防衛費拡大や憲法9条改正機運を醸成するのに北朝鮮を利用しているのか、などの批判の声も出ていた。年配者から空襲警報を平和の時代に聞くような感じで違和感を持ったなどの感想や危機感を煽りすぎているのではないかなどの声も。
党内からも「Jアラートを出した地点で着弾地点が分かっていたはず。わかっていたなら、むやみにアナウンスは避けるか、正確な情報を交え『破片等の落下の可能性があるため、建物の中へ入ってください』程度のアナウンスで済ませるのが常識」との提起もあった。Jアラートは本当に必要な際に地域限定し必要最小限の活用にとどめることが望まれる。(編集担当:森高龍二)