徴用工問題や慰安婦問題、レーダー照射問題など相次ぐ日韓関係悪化材料のなか、2018年版韓国国防白書は韓国が実効支配している「竹島」(韓国では独島)について「歴史的・地理的・国際法的に明白な韓国固有の領土である『独島』に対して、軍は強力な防衛意思を持ち、対応態勢を確立している」とし「独島を領土として表記した韓国全図を白書に挿入した」。聯合ニュースが伝えた。新たな火種になることが懸念される。
また、国防白書では北朝鮮について「敵」との表現を削除。聯合ニュースによると「北朝鮮にミサイル発射の兆しがあれば先に破壊する『キルチェーン』や北朝鮮が攻撃してきた場合に指導部などに報復攻撃を行う『大量反撃報復(KMPR)』などの用語も国防白書から消えた」と伝えている。
また、敵との表現を削除した理由について「南北は軍事的対立と和解・協力の関係を繰り返してきたが、18年に3回の南北首脳会談と初の朝米(米朝)首脳会談が行われ、朝鮮半島の非核化と平和定着のための新しい安全保障環境が作られた」との説明があった、としている。
韓国軍の戦力について「現在約59万9000人の常備兵力は2022年までに50万人に縮小。陸軍約46万4000人が36万5000人になる。一方、海軍・空軍、海兵隊は現在の規模を維持」としている。(編集担当:森高龍二)