自民党の石破茂元幹事長は憲法改正での「国民投票」の際のメディアによる広報活動、特に「テレビCMの取り扱いは、賛成派、反対派、同じように取り扱うべきだ」と自身の考えを直近のブログで発信している。
最大の理由は「憲法改正はあくまで『理性で判断すべきもの』であり、『感性や情緒に訴えれば本質が見失われてしまう危険が大きい』から」というもの。
石破元幹事長は「広告料が欲しい『テレビ』、権力の支援を必要とする『財界』、意図する憲法改正を実現したい『権力』が一体となれば、有権者に対して圧倒的な影響力を行使することが可能となる」としたうえで「大手広告代理店と契約して人気番組の前後のCM枠を確保し、人気タレントを起用すればその効果は絶大」だが「15秒から最長で30秒という短時間のテレビCMで憲法の当該条項を改正する意味が正確に伝わるとはとても思えない」と理性で判断すべきものが、感情や情緒に左右される危険の高さを挙げる。
石破元幹事長は「テレビ、特に地上波の持つ依然として強い影響力を年末年始にいくつかの番組に出演してみて痛感させられた」と自らの体験を踏まえて警鐘を鳴らした。
石破元幹事長は「権力・財界・メディアが一体となったとき、民主主義などあっという間に崩壊してしまう恐ろしさは歴史が証明するところ」とも危険性を提起している。(編集担当:森高龍二)