トヨタは、スイス・ジュネーブで3月7日から17日まで開催される第89回ジュネーブ国際モーターショー(Le 89e Salon international de l’automobile Geneve)において、「GR Supra GT4 Concept」を世界初公開すると発表した。
公開する「GR Supra GT4 Concept」は、TOYOTA GAZOO Racing初のグローバルモデル「GR Supra」をベースとしたレーシング・スタディモデルとして製作。新型スープラを活用したカスタマー・モータースポーツの可能性を検討するため、欧州のモータースポーツ活動拠点であるトヨタモータースポーツ(Toyota Motorsport GmbH)が開発を担当した。
GT4は欧州や米国で人気を博しているカスタマー・モータースポーツカテゴリーで、市販車に改造を加えたレース仕様車をユーザーが購入し、スーパー耐久シリーズやGT4ヨーロピアンシリーズ、VLN(ニュルブルクリンク耐久シリーズ)など世界中のさまざまなレースに参戦することができる。
新型スープラは市販車においても軽量、低重心、高剛性などのモータースポーツ参戦のためのベース車としての性能を有しており、カスタマー・モータースポーツのベース車両としても相応しいクルマといえるモデルだ。
このコンセプトカーは、市販車をさらに軽量化し、ロールケージ、サスペンション、ブレーキ、リアウィングなどのレース専用部品をあらかじめ装着している。ボディ寸法は全長×全幅×全高4460賭け1855×1250mm。搭載エンジンは3リッター直列6気筒ターボとなる。
過去にも世界のモータースポーツシーンで活躍していたスープラは、今後もその伝統を引き継いで、TOYOTA GAZOO Racingとして今期NASCARエクスフィニティ・シリーズに加え、ニュルブルクリンク24時間耐久レース(SP8Tクラスを予定)に参戦する計画だ。また、2020年にはSUPER GTのGT500クラスにも参戦する。
トヨタがグローバルで推進する「もっといいクルマづくり」の取り組みのもと、モータースポーツを気軽に楽しむため、そしてモータースポーツへの挑戦とそこから得られる知見やノウハウをフィードバックすることにより、さらにクルマを鍛えることを目指し、TOYOTA GAZOO Racingはカスタマーモータースポーツに力を入れる、としている。(編集担当:吉田恒)