法制局長官が政治的発言、数分後、陳謝し撤回

2019年03月07日 08:07

 内閣法制局の横畠裕介長官が6日の参院予算委員会で立憲民主党の小西洋之議員が行政府を監視する立法府の国会議員の役割を質した際「このような場(国会)で声を荒げて発言するようなことまで含むとは考えておりません」と憮然とした表情で断言し、答弁の範疇を超えた感情的で政治的な「答弁」をした。

この日の質問で小西議員は安倍晋三総理に時間稼ぎの答弁をしないよう求め「聞かれたことだけ堂々と答えなさい。私の質問は(国会の監督機能の現れであり)監督行為、しっかり監督させていただく」と大きな声で質問に対し端的に答えるよう求めた。

 与党がこの発言を問題視したため、小西議員は横畠長官に対し、行政府を監視する立法府の国会議員の役割を質した。これに対して横畠長官が問題発言。野党側は法制局長官が政治的発言を行ったと強く反発。数分間、審議が止まった。

横畠長官は「委員会に置いて判断すべき事柄について評価的なことを申し上げたことは越権(行為)でございます。お詫びして撤回させていただきます」と陳謝し、発言を撤回した。

 小西議員は「撤回を受け入れるが、私の官僚経験と照らしても法制局長官が政治的発言をしたのは初めて聞いた」と問題視した。(編集担当:森高龍二)