インドネシアでホンダとパナソニックが昨年スタートさせた、電動二輪車用の着脱可能な可搬式バッテリー「Honda Mobile Power Pack」のシェアリング実証研究、今回のコンソーシアムでの参考となるか
本田技研、川崎重工、スズキ、ヤマハ発動機の国内二輪車メーカー4社は、日本における電動二輪車の普及を目的とした「電動二輪車用交換式バッテリーコンソーシアム」を創設し協働を開始すると正式に発表した。
国内二輪業界は、環境に対するインパクトの無い、やさしく利便性の高いモビリティとしての電動二輪車の普及を業界全体で検討している。電動二輪車普及のためには、航続距離の延長や充電時間の短縮、車両および充電ステーションなどのインフラコストが大きな課題となっている。
これらの課題を克服するためにさまざまな取り組みが進められているが、その対応の一手段として、コンソーシアムでは共通利用を目的とした統一スペックの交換式バッテリーとそのバッテリー交換システムの標準化の検討を進め、技術的なシナジー効果やスケールメリットによるコストダウンを図る考えだ。
コンソーシアムの活動を通じ、二輪業界全体で多様な議論を行ない、電動二輪車の普及により、低炭素社会の実現に貢献することを目指す。
コンソーシアムの代表幹事で本田技研常務執行役員二輪事業本部長・安部典明氏は今回の協業スタートにあたって、「電動二輪車の普及には、航続距離や充電時間等の課題解決が必要であり、交換式バッテリーは有効な解決策と言えます。お客様の使い勝手を考慮すると、交換式バッテリーの標準化や交換システムの普及が不可欠と考えています。このコンソーシアムにおいて、まずは国内二輪4社で協働検討をすすめるとともに、この考えにより多くの方々に共感いただくことで、電動二輪車の利用環境が改善され、お客様の利便性を向上させる一助となればと思っています」とコメントを寄せた。(編集担当:吉田恒)