広告効果測定。統計モデル・AI利用が2倍に。外部データ収集が課題

2019年05月13日 07:14

画・広告効果測定。統計モデル・AI利用が2倍に。外部データ収集が課題。

サイカが「広告の効果測定方法に関する調査」の結果を公表。外的要因も含む統合分析の実践割合は前年比11%の増加。統計モデル・AI・機械学習などの利用は2倍以上の増加。課題は外部データ等の収集。

 日本のIT投資は業務効率化などを目的とした守りの投資が主流で、意思決定支援を目的とした攻めの投資が少ないと長らく指摘されてきた。AIや機械学習という言葉が半ば流行語となってきた今、マーケティング戦略評価などの分野を中心にAI・統計解析手法を用いた効果測定に取り組む企業が急増し始めているようだ。

 先月29日、ITプロダクト開発のサイカが4月に実施した「企業の広告宣伝担当者103名に聞いた広告の効果測定方法に関するアンケート調査、2019年版」の結果を公表している。

 レポートによれば、「採用している広告効果測定の分析手法」について聞いた結果、「過去の出稿額データを基にする前年度ベースでの判断」が52.4%と最多で昨年18年調査の数字と同数で変化は見られない。次いで「収集した売上や出稿データの集計」の47.6%、「統計モデル・AI・機械学習を用いた分析」は10.7%にとどまるが、前年の4.9%の倍以上と高い伸びを示している。

 今後用いたい分析手法について聞いたところ、「統計モデル・AI・機械学習を用いた分析」が41.7%と断トツで多く、前年の39.0%と比べても増加傾向だ。この結果からレポートでは「『統計モデル・AI・機械学習』を広告効果測定の分析に取り入れる企業の増加傾向は今後も継続するものと思われる」としている。

 広告効果測定・データ分析に取り組む上で課題となる要因について複数回答で答えてもらった結果では、「オフライン領域のデータや、外部のデータを収集することが難しい」が42.7%で最も多く、次いで「社内のリソース(人手)が足りない」32.0%、「オンライン領域のデータや外部データが信頼できるか疑わしい」24.0%などとなっており、データ収集や人手不足、データの信頼性欠如、分析の知見不足などが課題のようだ。

 「現在取り組んでいる分析内容」について尋ねた結果では、「インターネット広告・オフライン広告を領域ごとに分けて分析している」が39.8%と最も多く、次いで「領域を横断して総合的に分析している」が35.0%となっている。特筆すべきは「外的要因も含め総合的に分析している」が26.2%と前年の15.1%から10ポイント以上増加しており、今後は領域を横断し外因も含めた総合的な投資効果分析が主流になりそうな勢いだ。

 レポートでは「直近1年間で広告効果測定におけるデータ分析がさらに普及し、かつ分析内容も高度化している傾向がうかがえる」と結論づけている。(編集担当:久保田雄城)