政府は憲法の平和理念堅持と理念を世界へ

2019年08月10日 08:16

 田上富久長崎市長は9日、平和記念式典での平和宣言で「核兵器を巡る世界情勢はとても危険な状況」と述べ「核兵器は役に立つと平然と公言する風潮が再びはびこり始め、アメリカは小型でより使いやすい核兵器の開発を打ち出した。ロシアは新型核兵器の開発と配備を表明した。冷戦時代の軍拡競争を終わらせた中距離核戦力(INF)全廃条約は否定され、戦略核兵器を削減する条約(新START)の継続も危機に瀕している」と現在が、危機的状況にあると警鐘を鳴らした。

 そして「平和のためにできることはたくさんある。あきらめず、無関心にならず、地道に『平和の文化』を育て続けよう。核兵器はいらないと声を上げよう」と訴えた。

 また政府に対し「日本は核兵器禁止条約に背を向けている」とし「唯一の戦争被爆国の責任として一刻も早く核兵器禁止条約に署名、批准を」と求めた。

 田上市長は「朝鮮半島非核化の動きを捉え『核の傘』ではなく『非核の傘』となる北東アジア非核兵器地帯の検討を始めてください。そして『戦争をしない』という決意を込めた日本国憲法の平和の理念の堅持と、それを世界に広げるリーダーシップを発揮することを求める」と訴えた。

 安倍晋三総理は「近年、世界的に安全保障環境は厳しさを増し、核軍縮をめぐっては各国の立場の隔たりが拡大している」と述べた。

 そのうえで「我が国は核兵器のない世界の実現に向け、非核三原則を堅持しつつ、被爆の悲惨な実相への理解を促進していく。核兵器国と非核兵器国の橋渡しに努め、双方の協力を得ながら対話を粘り強く促し、国際社会の取り組みを主導していく」とした。

 また「唯一の戦争被爆国として、核兵器の非人道性を世代や国境を越えて伝え続ける務めがある。被爆者の方々から伝えられた被爆体験を、しっかりと、若い世代へと語り継いでいく。核兵器のない世界と恒久平和の実現に向けて力を尽くすことを誓う」と述べた。(編集担当:森高龍二)