「人の心に良い方向を生み出す」ことを『会社理念』にあげる小学館が9月2日発行の「週刊ポスト」で「兼韓ではなく、断韓だ。厄介な隣人にサヨウナラ」「韓国なんて要らない」など非常識な表紙見出しで韓国との断交を煽るような特集を組み、批判が相次いだことから、週間ポスト編集部は「誤解を広めかねず、配慮に欠けていた」とお詫びのコメントを発表した。
スポーツ部分の見出しでは「東京五輪ボイコットで日本のメダルが2桁増?」など、韓国がオリンピックに参加しなければ良いかのような見出しを表紙に載せていた。雑誌編集部の「お詫び」で済む問題か。会社理念に照らして、会社としてお詫びが求められそう。「出版理念も忘れ、販売部数優先」との批判も出ている。
立憲民主党の蓮舫副代表はツイッターで「配慮、なんだろうか」と疑問を提起し「見出しそのものがおかしい、と誰も気付かないのは何故だったのだろう」とも疑問符を付けた。「自民党議員の生産性発言の月刊誌と同じだ」とも。
蓮舫副代表は「嫌韓を煽るかのようなテレビ番組もそうだが、誰かを傷付け販売部数や視聴率を上げる仕事は誰に誇れるのか。冷静さを求めます」と最近のマスコミの姿勢に冷静さを求めている。
この特集を巡っては同紙に執筆していた作家などからも批判の声が上がり、哲学者の内田樹氏は「今後、小学館の仕事はしない」。在日韓国人作家の柳美里氏は「人種差別と憎悪を煽るヘイトスピーチ」と、それぞれツイッターで発信していた。小学館の姿勢が問われている。(編集担当:森高龍二)