増税なのに国家公務員給与6年連続アップへ

2019年10月11日 21:50

 公務員給与が6年連続でアップすることになりそうだ。政府は11日の閣議で2019年度の国家公務員の月給とボーナス(期末・勤勉手当)を人事院勧告通りに引き上げる給与法改正案を閣議決定した。臨時国会で成立すれば年間平均給与は一般行政職で2万7000円アップし、680万円になる。

 ただ、月給については初任給、30代半ばまでに限っての引き上げとし、それ以外は据え置きとしている。

 菅義偉官房長官は「勧告は現下の民間の給与実態を反映し、俸給及びボーナスの引上げ等を行う内容であり、政府は労働基本権制約の代償措置としての人事院勧告制度を尊重し、国の財政状況、経済社会情勢など国政全般との関連を考慮しつつ、国民の理解を得られる適正な結論を出すべく検討を行った結果、本日、勧告どおり実施することを決定したところであります」との談話を発表した。

 しかし、増税しなければならない中での6年連続アップには「理解できない」と不満の声がネット上では続々。「いつも不思議。増税しなければいけない状況なのに、その税金で支払われる公務員の給与は増え続ける。理解できないのですが」「民間給与を参考にするなら、大企業以外も集計してもらわないと、先日のニュースでは給料が下がったと報道していましたけど。なぜ増額」「増税しといて公務員の給料が上がるのは納得いかない」などなど。国会で人事院勧告制度の在り方、調査対象の企業の在り方を含めた検証が必要な時期に来ているといえよう。(編集担当:森高龍二)