バリア機能の低下はシミの原因にも。秋の気になる「ゆらぎ肌」対策は大丈夫?

2019年10月27日 12:21

画像・女性の6割昇進経験なし 勤続年数重視が女性管理職の割合を下げる一因に

気温や湿度の差、紫外線の変動、また花粉やPM2.5等などの環境に体がついていけず、肌のバリア機能が一時的に低下してしまう状態のこと

 近ごろ、季節の変わり目になると「ゆらぎ肌」に関心を示す女性が増えている。ゆらぎ肌とは、気温や湿度の差、紫外線の変動、また花粉やPM2.5等などの環境に体がついていけず、肌のバリア機能が一時的に低下してしまう状態のことで、敏感肌やトラブル肌のような慢性的なものとは少し異なる。症状としては、急なカサカサ感やピリピリ感、ハリが失われたり、赤み、時にはムズムズしたかゆみなど様々。そして何よりも、バリア機能が低下した揺らぎ肌は紫外線の影響を受けやすく、シミになりやすい。女性にとっては一大事だ。

 そこで、季節の変わり目になると、コスメ業界はゆらぎ肌対策一色に染まる。では、どうすれば、ゆらぎ肌は改善、もしくは予防できるのだろうか。単純な話、バリア機能の低下を抑え、その機能を高めてやれば良いのだ。

 ゆらぎ肌対策のコスメ商品では、肌に刺激の少ない泡状の洗顔料やスプレータイプの化粧水、化粧水と乳液が一体化したタイプのものなど、顔への接触をできるだけ抑えるようなものが多くみられる。

 例えば、今年の春に話題になったものでは、インフィオレから発売されたクレンジングウォーターなどがある。これは、洗い流さないタイプの拭き取り洗顔料で、コットンに含ませて拭き取るだけで洗顔がすませられる。ゆらぎ肌の場合、洗顔することで症状が悪化することがあるが、これなら安心だ。

 また、少し高価ながら根強い人気を誇っているのが、エスティローダーの化粧水「マイクロ エッセンス ローション」だ。同社の化粧水のコンセプトは、単に潤すだけでなく、肌を土台から強くすることで、ゆらがない肌にしていくことにある。同社は30年以上にわたる発酵研究を経て、独自成分「マイクロ ニュートリエント バイオ ファーメント」を開発。これを配合した「マイクロ エッセンス ローション」は2014年に発売されるや否や、大ヒット商品となった。そして今年の春には、サトザクラ花エキスと酒粕エキスからなる複合成分を配合した「マイクロ エッセンス ローション フレッシュ」を新たにラインナップに加え、再び注目を集めている。

 そして今、巷で大きな話題となりつつあるのが「ミツバチ」の力だ。日本ではこれまで、ミツバチ産品といえば食品としての蜂蜜のイメージが一般的だったが、近年になって、ミツバチから産出される様々な恵みが医療や美容にも役立つことが明らかになっており、「アピセラピー」として注目されるようになってきた。

 アピは、ラテン語で「ミツバチ」を意味する言葉で、そもそも古来より養蜂大国ルーマニアをはじめ、ヨーロッパなどでは、ミツバチが作り出す蜂蜜やローヤルゼリー、プロポリスなどを美容や健康に役立てる自然療法が盛んで、科学的な研究も進んでいる。

 日本では、山田養蜂場が積極的にアピセラピーの研究を行っており、ローヤルゼリーを肌に塗布することで、 角質細胞の天然保湿因子NMFの元となるフィラグリンという成分の産生を促し、角質層の水分量を増加させることが期待されている。

 そしてさらに、同社が独自開発した「アミノ酸リッチローヤルゼリーエキス」には角質層のバリア機能を強化するタンパク質や酵素を増やすという報告もある。

 同社では、これらの研究をもとにローヤルゼリーエキス・アミノ酸リッチローヤルゼリーエキス配合の洗顔料「RJウォッシングフォーム EX」を開発。ウチワサボテン花エキスなどエイジングケアに優れた4種類の植物エキスなども配合し、なんと美容成分97%の、赤ちゃんにも使える弱酸性の低刺激洗顔料として販売して人気を得ている。

 いずれにしても、肌の質は人それぞれなので、合うものも合わないものもあるだろう。値段やブランドの大きさだけに惑わされず、まずは少し試してみて、自分の肌に合ったものを見つけ出し、ゆらぎ肌の季節に備えたいものだ。(編集担当:藤原伊織)