桜問題、質問の残り時間をやたらと気にする総理

2020年02月07日 06:46

 安倍晋三総理が公費で催した「桜を見る会」や桜を見る会の前夜に安倍総理の後援会が都内の有名ホテル「ニューオータニ」で催した前夜祭(会費1人5000円)をめぐる公職選挙法違反や政治資金規正法違反の疑惑問題で、6日、立憲民主党の大串博志議員が衆院予算委員会で「800人がニューオータニと5000円の直接的な契約を結べるとはちょっと考えづらい」と契約主体を追及。これに安倍総理は「契約者は個々の参加者。安倍事務所は仲介しただけ」と主張し「収支報告義務はない」とした。

 安倍総理は「会費は800人規模であることを前提に設定しており、多少のキャンセルが発生しても問題ないということであり、その中で契約している」とした。この答弁を受け、大串議員は「契約したのは安倍総理の事務所の皆さんではなかったのか」と追及。

 安倍総理は「契約というのは訂正させていただく」と答弁を訂正。「契約主体は参加者だ」と改めて主張。大串議員から「契約ではなかったとすれば、何だったのか」と質され、総理は「合意だ」と述べた。民法ではお互いが合意すれば約束ごと(契約)が成立することになるのだが。

 大串議員は「合意とは、法律的な性格は何なのか」と追及。安倍総理は「まさに、合意でございまして、夕食会のホテル費用(1人5000円は事務所と)ホテル側との合意で、契約主体は参加者」と強調。安倍事務所は夕食会参加者の代理人としてホテルと交渉したのか。

 この日の質問で立憲民主党の小川純也議員は「この前夜祭(夕食会)は赤字で、赤字だから収支報告書に載せられなかったのではないか。そのために誰も聞いたことのないような契約形態など、無理な答弁に追い込まれているのではないか」と質した。

 安倍総理は「小川議員はさまざまなレッテル貼りを行っている」と質問に無関係関係なことを述べたうえで「全て政治資金規正法上、報告しなければならないということでもないだろうと思う。赤字か黒字かということではない」と答えた。しかし、赤字であれば赤字をだれが補填したのかにより公選法に問われるところとなる。

 小川議員は「ニューオータニの見積書か、領収書を示してもらえればレッテルはすぐに剥がれる」と証拠物件を示すよう求めた。安倍総理は従来の答弁をするのみで客観的な資料提示からは逃げた。4日の立憲民主党黒岩宇洋議員の質問時もそうだったが、桜問題の追及になると、やたら残りの質問時間(時計)を気にする総理の姿が目立っている。(編集担当:森高龍二)