韓国人を不利扱いの疑惑、事実確認徹底と文科相

2020年03月08日 08:54

 学校法人加計学園が運営する岡山理科大学の獣医学部獣医学科の推薦入試で韓国人受験生に対し、面接試験点数を全員「0点」にし合格させなかったとする疑惑問題。

萩生田光一文部科学大臣は6日の記者会見で「不明な点が多い。公正かつ妥当な方法で試験が実施されたかどうか、徹底した事実確認を行っている」と述べ、加計学園に対し「回答に時間をかけないように要請している」とも語り、速やかに事実関係を明らかにするよう求めている姿勢を示した。

 加計学園(岡山理科大学)は昨年11月の獣医学部獣医学科推薦入試の際、韓国人受験生8人全員の面接試験(50点満点)を一律「0点」とし、不合格にしていたと複数の学園職員が内部文書とともに明かした旨を週刊文春が報じたことを受け「試験は適正に実施している」とマスコミ各社に回答し、週刊文春報道に反論している。

 萩生田大臣は「岡山理科大学から各報道機関に出されたコメントは承知している」としたうえで「韓国から13名、台湾から2名の方が現在、在籍していることは一昨日の確認過程で確認していたが、(昨年11月の)面接試験の点が全員『0点』であった点など、まだ不明な点が多いので、公正かつ妥当な方法で試験が実施されたかどうか、徹底した事実確認を行っているところだ」と述べた。また「(回答に)時間をかけないように(大学側に)要請している」とも語った。

 週刊誌報道が事実であれば出身地(韓国)を理由に不当な扱いが行われたことになり、国際問題に発展しかねない事案だ。萩生田大臣は大学側から回答を得次第、国会に報告することを5日の参院予算委員会で立憲民主党の石川大我議員の質問に答えた際に約束している。(編集担当:森高龍二)