コロナ禍で注目されるギフト文化の本命「地球に優しいサスティナブルなギフト」

2020年11月01日 09:58

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日本製のサスティナブルなギフト「木のストロー」にも注目したい。

 「誰かへの贈り物」と聞いて、あなたはどんなギフトを思い浮かべるだろうか。誕生日や記念日、クリスマスのプレゼント、入学祝いや卒業祝い。ギフトを贈る機会や理由は様々だが、お中元やお歳暮が真っ先に浮かんだという人は少ないだろう。

 矢野経済研究所が発表した2019年のギフト市場調査でも、お中元は前年比96.3%、お歳暮も同96.7%と減少傾向にあり、過去5年間遡っても縮小の一途を辿っている。その反面、個人間でのパーソナルなギフトは増加しており、ギフト市場全体でみると拡大傾向がみられる。

 お中元やお歳暮のような「季節のしきたり」的なギフトは縮小傾向にあるものの、お世話になっている人や大切な人に心のこもった贈りものをするという文化自体は、新型コロナウイルスの影響もあって、若い世代にも見直されつつあるようだ。感染拡大防止のために自粛を余儀なくされる生活の中、人との繋がりや温かさを感じられるツールとして、相手と直接会わなくても思いを届けられるギフトはwithコロナ時代にマッチしているのかもしれない。

 ギフトの内容も大きく進化している。お中元やお歳暮といえば、コーヒーやジュースの飲料セットや食器類、タオルなどが定番だったが、令和のギフトは多様でバリエーションに富んでいる。中でも今、最も注目したいのが、地球に優しいサステイナブルなギフトだ。

 例えば、「Nordgreen」の腕時計。シンプルなデザインの腕時計は、それだけでもお洒落なプレゼントだが、同社の腕時計にはもう一つ、サステイナブルな仕掛けがある。その仕掛けとは時計の裏側に刻まれているシリアルナンバーだ。同社はアフリカ、インド、中南米の3つのNGO団体とパートナーシップを結んでおり、同社のサイトにシリアルナンバーを入力することで、この3つの団体の活動から1つを選んで、任意の慈善事業に寄付することができるのだ。例えば、アフリカの団体 Water for Goodを選べば、中央アフリカ共和国の人1人に2ヶ月間、清潔な水を提供できる。腕時計を贈った相手にこの仕掛けを伝えれば、さらに嬉しい気持ちになってもらえるだろう。
 
 また、マイタンブラー「KeepCup」もおススメだ。テイクアウト用のマイカップなんて今どき珍しくもないと思うかもしれないが、今や世界中で使い捨てカップの削減に貢献しているマイカップ文化の元祖だと言われたらどうだろう。この「KeepCup」はカフェ文化発祥の地といわれるオーストラリア・メルボルンのとあるカフェのバリスタ夫婦が考案したもので、環境への配慮はもちろん、デザイン性にも優れており、カスタマイズもできることから、世界中に多くのファンを持っている。日本ではまだ発売されておらず、購入しようとすればオーストラリアの公式サイトに送料負担で注文するしかなかったのだが、実は近々、年内に日本での販売も開始される予定だという。

 海外だけでなく、日本製のサスティナブルなギフト「木のストロー」にも注目したい。

 これは木造住宅メーカーのアキュラホームが、日本の匠の技であるカンナ削りの技術を駆使し、世界で初めて開発・量産化に成功したものだ。プラスチックゴミの削減および森林保全につながるものとして注目を集めており、2019年に開催されたG20の全ての会合で採用されたほか、ウッドデザイン賞、グッドデザイン賞、地球環境大賞など、数々の賞を受賞し、各方面から高い評価を得ている。木のストロー」を採用しているザ・キャピトルホテル 東急に行けば、焼印を施した期間限定のオリジナル「木のストロー」(5本セット)を購入することができる。焼き印で記されたテキストは全部で5種類あり、組み合わせは自由に選べる。環境に優しく、日本の伝統の技が活かされた唯一無二のユニークなギフトとして、まだ始まったばかりなので、注目してみてはみたいな感じでどうだろうか。

 コロナ禍で大変な今だからこそ、心と心の繋がりを大切にしたい。地球に優しいサスティナブルなギフトは、そんなあなたの思いをより深く、温かく、大切な人に届けてくれるのではないだろうか。 (編集担当:今井慎太郎)