「嘘と言い訳、正に安倍政治正統継承者」小沢氏

2020年11月03日 08:42

 小沢一郎元自民党幹事長は菅義偉総理が日本学術会議の会員推薦候補に対し6人を任命拒否した問題で、10月30日の参院本会議で「東大、京大など旧帝国大会員が45%を占める」などを理由のひとつにあげたことに対し、ツイッターで「意味不明」と反論した。

 小沢氏は「できるだけ多くの大学の学者を参加させたい?日本学術会議とは、そもそもそういう会なのだろうか?」と菅総理の答弁にも疑問を投げたうえで「(任命拒否した6人は)政権を批判したから任命拒否した、と認めれば済む話。見苦しいにもほどがある」と誠実な答弁をしない菅総理を非難。

 そのうえで、小沢氏は「事実を認めず嘘と言い訳ばかりという点で、菅総理は正に安倍政治の正統な継承者である」と最大限、皮肉った。
 
 また「日本では政権批判する学者は弾圧されるという国際的なイメージが強まれば、研究が制約されるそんな国に、海外の優秀な研究者はやってくるだろうか」と懸念も提起した。

 菅総理が任命拒否した学者6人は国会中央公聴会で安保法制について「憲法上、多くの問題をはらむ法案」と指摘した小沢隆一東京慈恵医科大教授(憲法学者)や組織犯罪処罰法改正案に対する国会参考人質疑で参考人出席し「戦後最悪の治安立法」と問題点を指摘した松宮孝明立命館大学教授(刑事法学者)ら、いずれも政府の政策に学術的立場から問題点を指摘した人文・社会科学系の学者。

 政府が法に反して、意図的に排除したとみられ、日本学術会議の政府からの独立確保や学問の自由への政治介入のみでなく、法治国家、民主主義基盤を棄損する行為につながると懸念の声もでている。(編集担当:森高龍二)