4日は枝野、逢坂、辻元氏ら立憲論客が総理追及

2020年11月05日 06:45

 菅義偉総理が日本学術会議会員推薦6人に対し任命拒否した問題を巡る国会論戦で、2日の衆院予算委員会で日本学術会議の会員推薦の仕組みが閉鎖的で既得権益のようになっていると述べたことに、元自民党幹事長の小沢一郎衆院議員は「学術会議が既得権益とまで言い切った」と問題提起し「ここまで言い切るならば、どんなところが既得権益なのか、会員が利権からどのような利得を得ているのか総理がきちんと説明しなければ、学術会議の名誉を毀損することになる」と既得権益と問題視した根拠を総理は示さなければならない、とツイッターで発信した。

 そのうえで、小沢氏は「既得権益とは、お友達を優遇する政権の体質そのものではないか」と安倍政権から続くお友達優遇の政権こそ、既得権益と指摘した。

 また、日本共産党の志位和夫委員長もツイッターで「首相、国会答弁で、ついに学術会議を『既得権益』呼ばわり」と提起し「給与なし、研究・教育の時間を削って、科学の成果を社会と国民に還元しようという使命感で頑張っている科学者に対して、あまりに失礼で、あまりに敬意を欠いた発言だ」と批判。志位氏は「ぬくぬくと政党助成金を懐に入れながら、この悪罵は許せない」と非難した。

 国会論戦(予算委員会)は4日、衆院で、5日、6日は参院で行われる。4日は午前9時から立憲民主の枝野幸男代表、岡田克也、本多平直、石川香織、午後から逢坂誠二、後藤祐一、辻元清美の各論客がこの問題を含め、総理を追及する。首相には日本学術会議への個人的思いはあったとしても、法的立てつけからは会員任命に拒否権はない。

 「まず6人を任命し、正常化を図ったうえで、組織の在り方を検討する正式な会議体を作り議論すべき」と2日の予算委員会で提案した立憲民主の川内博史議員の提案に真摯に従うべき。菅総理も「理論的には川内委員が言われる通りだと思う」と答弁した。(編集担当:森高龍二)