感染症をシャットアウト! 腸管免疫を高める「M細胞」とは?

2021年01月17日 08:20

山田0112

感染症予防として腸管免疫が注目される中、山田養蜂場と熊本大学・三隅将吾教授は共同研究によって、ローヤルゼリー中の特有成分を用いることで腸管免疫システムの発動起点に作用するM細胞の増殖に成功した 。

 年が明けても、依然として猛威をふるい続けている新型コロナウイルス。都市部を中心に新規感染報告が過去最多を記録し続けている状況を受けて、政府は1月7日、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県(1都3県)を対象に緊急事態宣言を発出した。また、大阪、京都、兵庫の関西3府県についても13日に発出した。

 しかし、当然のことながら、緊急事態宣言が出たからといって、それだけで事態が好転するわけではない。これ以上の感染を食い止め、最悪の状況を打開するためには、民間や個人でもこれまでの感染対策に加えて、より効果的で集中的な感染防止対策を心がける必要がある。

 とはいえ、すでに消毒や手洗いうがいの徹底や、マスクの着用などは日常的に行っている。緊急事態宣言が出なくても、不要不急の外出を控えたり、在宅勤務をしている人も多いだろう。あと、できることといえば感染しくにくいように「免疫」機能を高めることぐらいだ。

 実は、人間の免疫は2段構えになっている。まず、ウイルスなどの病原体が体内に入ってこようとしたとき、それを防ぐバリアのような働きをするのが「自然免疫」。そして、もしも一度は侵入を許してしまっても、その病原体を記憶して二度目以降の侵入時には強力に撃退する「獲得免疫」。つまり「免疫の強さ」とは、この両方を合わせたもののことをいい、新型コロナウイルスに限らず、病原体の強さがこれを上回ったときに感染症に罹ってしまうのだ。

 では、そんな免疫の力を高めるためにはどうすればいいのだろう。最も簡単な方法としては、「適度な運動」と、運動や入浴などで「体温を高める」ことだ。しかし、この季節、なかなか体温を上げることは難しいし、自粛生活の中、運動もやりにくい。

 そこで今、注目されているのが「腸管免疫」だ。腸には体内の免疫細胞の70%が存在しているといわれており、腸内環境を整えることで免疫機能を高めることができる。腸管免疫を高める代表的な食品としては、ヨーグルトや納豆などの発酵食品が挙げられるが、最近注目されているのが「M細胞」と呼ばれるものだ。

 「M細胞」とは、腸管免疫のなかでも病原体を取り込むという免疫機能の最前線の働きをするものだが、残念なことに加齢とともに減少することが知られている。では、高齢者はどうすることもできないのかといえば、そうでもない。実は近年、ある食品に「M細胞」を増殖させる効果があることが発見された。
 
 ミツバチ産品の製造販売で知られる山田養蜂場の研究施設「みつばち健康科学研究所」と、国立大学法人熊本大学の三隅将吾教授との共同研究により、ローヤルゼリーに含まれる「10-ヒドロキシデカン酸」(以下「デカン酸」)が、免疫細胞の約 70%が存在する腸管免疫システムの発動起点に作用することが食品で初めて明らかにした。ちなみに、この「デカン酸」はバターやココナッツオイルに含まれる「デカン酸」(カプリン酸)とは全く異なるものだ。

 このデカン酸はローヤルゼリー100g 中にわずか0.4g しか含まれていない希少成分だが、山田養蜂場では、同社が発見した女王蜂由来の乳酸菌「M1」での発酵によって、ローヤルゼリー中の特有成分「デセン酸」を「デカン酸」へと転換させることで、デカン酸の増殖に世界で初めて成功。1月12日から「発酵ローヤルゼリー イミュニBee」として販売も開始する。食品で初めて腸管免疫中のM細胞を増加させる「デカン酸」にフォーカスした、ローヤルゼリーのなかでも「免疫」に特化した新商品ということで、一般消費者のみならず、専門家の注目も集めている。

 新型コロナ対策だけでなく、免疫機能を高めることはインフルエンザや風邪の対策にもなる。また当然、日々の健康維持や美容にも良い。ローヤルゼリーや納豆、ヨーグルトなど、腸管免疫の向上を心がけてみてはいかがだろうか。(編集担当:藤原伊織)