クロスボウの所持「許可制に」法改正 菅総理

2021年01月19日 06:20

 菅義偉総理は18日召集した通常国会での施政方針演説で暮らしの安全・安心に触れ、ストーカー被害を防ぐため「ストーカー規制法を改正し、違反行為を『GPSによる位置情報の取得』にも広げる」と語った。

 被害者の知らないうちに加害者がGPS搭載アプリを被害者の携帯に入れ、GPSを使って住居や居場所を把握することを違法行為にすることにより、被害者を加害者から守る考えを示したもの。

 またクロスボウ(洋弓銃、商品名ではボーガン)による殺傷事件が起きたことを踏まえ、クロスボウに関しては「銃刀法を改正し、所持を禁止とし、(都道府県公安委員会による)許可制にする」とした。スポーツとしての標的射撃や動物麻酔のためなど、使用目的を限定して許可するもよう。

 このほか、菅総理はネット通販トラブルが増えているのをふまえ、デジタルプラットフォーム企業に対し、違法商品、危険商品の出品停止を求める。SNSの誹謗中傷に関して「発信者情報の開示命令などの裁判手続きを整備し、被害者の迅速な救済につなげる」と述べた。

 また社会保障について「若い世代の負担上昇を抑えることは長年の課題」と語り「75歳以上の高齢者のうち、単身者の場合、年収200万円以上の方々の窓口負担割合を2割にし、急激な負担増にならないための経過措置を設ける。これにより現役世代の保険料負担が720億円減る」と説明した。(編集担当:森高龍二)