コロナ対策をめぐる特措法改正案、感染症法改正案での行政罰や懲役を含む刑罰に関する与野党協議が26日から始まった。加藤勝信官房長官は26日の記者会見で「政府与野党連絡協議会での議論を踏まえて、22日、法案を国会に提出したところだが、与野党間で国会での議論が行われるということなので、その中身をよくお聞きし、その議論を尊重して対応していきたいと思っている」と修正には柔軟な姿勢を見せた。一方で、罰則そのものの創設に必要性を述べ、理解を求めた。
記者団から立法事実がない中で罰則規定を設ける必要性があるのかとの問いには「感染症法に基づく入院について、まず病院が入院を要請し、都道府県知事が勧告し、本人の理解を得たうえで入院いただくことが基本。ただ、勧告に従わない場合には強制力のある入院措置をとることができる形になっている」と法的立て付けを説明。
そのうえで「入院措置に従わない事例や医療機関から脱走した事例がある。全国で網羅しているわけではないが、後に逮捕されるような悪質な事案も発生している。個々の事例で、正当な理由なく応じていただけなかった場合、その背景も含めて丁寧に事情を聞く必要がある。(罰則をめぐっては)都道府県知事会から罰則を求める緊急提言がなされている。また入院勧告措置に応じている方との間で不公平を感じるような制度であってはならない」と罰則創設に理解を求めた。(編集担当:森高龍二)