竹島問題で安倍総裁に野田総理・鈴木氏ら反論

2012年12月10日 11:00

 尖閣諸島に対する問題で、野田佳彦総理は9日のNHK日曜討論で「尖閣に船溜まり(停泊所)をつくったり、公務員を常駐させることは、かえって他国の人を寄せたり、他国の船も寄ってくる。おびき寄せる話になる」との考えを示し「今は冷静な対応が必要だ」とした。そのうえで「上陸させないよう、有効支配している」とした。

 また竹島問題に触れ「竹島にヘリポートが(韓国に)建設されたりしていたのを傍観していたのはどの政権だったのか。我々は竹島との名をあげて明確に抗議している。自民の首脳や外務大臣で竹島という名をあげて抗議した人はありません」と安倍晋三自民党総裁が民主の対応に批判したことに反論した。

 鈴木宗男新党大地代表も「竹島にヘリポートが造られた時の福田赳夫政権(総理)は、大使の召喚もしなければ、何の抗議もしていない。安倍総裁が総理のとき、領土問題でいかほどの発言をしましたか。竹島とは1回も言っていない」と安倍総裁の批判に疑問をなげた。そのうえで「日露関係の信頼関係をしっかりつくることで、中国・韓国も自制する」と語った。

 安倍総裁は「自民党時代に韓国の大統領が竹島に上陸することはなかった。民主党政権の外交敗北の結果だ」と切り替えした。

 嘉田由紀子日本未来の党代表は「多重協調外交をしていくべき」とし、企業レベルや地方の自治体レベルでの外交が効果的だとの考えを示した。嘉田代表は「国と国が政治的にエスカレートしていても、自治体同士が20年、30年と姉妹関係や企業同士で相互互恵関係を築いていれば(問題の解決にプラスになる)」とした。(編集担当:森高龍二)