今回のニュースのポイント
総務省行政評価局は、ひとり親家庭への支援制度の実態を調査した結果を公表しました。日本のひとり親家庭の相対的貧困率は44.5%と依然高い水準にある一方、支援制度そのものよりも「制度を知らない」「手続きが分からない」といった情報不足が課題となっていることが明らかになりました。報告書では、自治体から積極的に情報を届けるプッシュ型支援やアウトリーチの強化など、支援を必要とする人へ確実に制度を届ける仕組みづくりの必要性を指摘しています。
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総務省行政評価局は、全国の自治体や当事者を対象に実施した「ひとり親家庭等の支援に関する調査」の結果を公表しました。厚生労働省の調査によると、日本のひとり親家庭における相対的貧困率は44.5%に上り、国民全体(15.4%)や子どもの平均(11.5%)を大きく上回るほか、OECD(経済協力開発機構)加盟国の平均(31.1%)と比べても高い水準が続いています。
一方で、国や自治体が用意している公的支援制度が当事者に十分に届いていない実態も明らかになりました。同局が実施したアンケート調査(2,868世帯が回答)では、「日常生活支援」や「生活・学習支援」、「母子・父子自立支援プログラム」、「離婚前後家庭支援」といった主要な4事業について、いずれも半数以上の世帯が「まったく知らなかった」と回答しました。一方で、内容を知った当事者の3〜4割が「知っていたら利用していた」と答えており、制度のニーズがありながら情報が行き届いていないギャップが存在しています。
また、必要とされる支援情報が時間の経過とともに変化することも浮き彫りとなりました。ひとり親となった当時は「お金に関する支援」(82.8%)や「児童扶養手当の手続」(70.6%)といった当面の生活費や手続に関する情報が強く求められるのに対し、現在は「子どもの教育費や学習に関する支援」(63.6%)の割合が急増しています。子どもの成長やライフステージに応じた情報提供の重要性が示された形です。
こうした課題に対し総務省は、当事者からの申請を待つのではなく、行政側から情報を届ける「プッシュ型支援」や「アウトリーチ」の強化をこども家庭庁などに求めました。実際にSNSやメールマガジン等でプッシュ型広報を行っている自治体では当事者の満足度が高い傾向(40.4%)にあり、自治体における導入推進やノウハウ共有の必要性を指摘しています。あわせて、児童扶養手当の現況届について、51.5%が「電子申請やメール提出」を望んでいる実態を踏まえ、プレフィル(事前入力)機能の導入など手続きのデジタル化を進めるよう示しました。
子育て支援施策の拡充が進む中、今後は制度の数や予算規模にとどまらず、必要な支援を孤立しがちな家庭へ確実に届ける仕組みづくりや、行政サービスの利用しやすさの向上が今後の課題となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













